てり返す峰々の深雪に春日落つ 前田普羅2019年04月25日

 句集「飛騨紬」から
 春日落つ、と強く断定して照り輝く春の雪山を詠んだ一句。飛騨の山さとの一角から雪に輝く北アルプスの連山を望見した。春になって降雪もあるが日射しも日々強くなり、時間も長くなって行く。深雪の表面も一旦は解けて再び凍結すると表面はフィルムクラストする。それが春の日に輝くのである。
 つぼ足で登ればフィルムクラストした雪面はどさっと抜けたように落ち込む。足を抜こうとすれば引っ掛かって抵抗になる。ワカンでも同じである。この点スキーならバリバリと砕氷船のように進めて行ける。但し、滑走にはやはり抵抗があり、悪雪を滑走するには高度な技術がいる。
 ともあれ眺めている限りは美しい春の雪山である。

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