奥美濃・滝波山撤退2010年02月07日

 2/6夜、いつもの場所から深夜発となる。行く先は滝波山である。随分昔に薮を漕いで登った山をスキーで登る試みである。
 美濃ICを出て市街地を通過するがちらちら降雪する。長良川にかかる橋を渡り、板取川へと進むにつれて降雪も激しい。遠目のヘッドランプでは向かってくる雪とスピード感が相殺されて止まったような錯覚をする。非常に危険な走行環境であった。ようやくの想いで板取川温泉のPに着いて車中泊。幸いトイレ周辺はロードヒーティングされて雪が積もっていないので助かる。
 2/7未明ながら中々起きられず。6時待ち合わせのF君が声をかけてきた。友人がスタックしたとの知らせに救援に行く。アイスバーンでスリップし、雪の塊に突っ込んだらしい。何とか脱出する。当方もチエーンを着装した。
 板取最奥の体育館前にP。ようやくわかん、スノーシュー、山スキーなどそれぞれの登山スタイルで出発だ。今回はF君の友人3人が加わり全部で6名となった。こんなマイナーな山に大勢が参加するとそれだけで楽しい気分がする。天気もいい。
 車道からシールを貼って歩く。最奥の林道は雪捨て場になっていた。その先は1m以上の積雪でラッセルが大変だった。そのうち彼らが追いついてきてラッセルは交代してもらった。先頭だけが大変なアルバイトを負担するが後続は楽勝である。
 粘り強くラッセルするが高度はほとんど上がらない。彼らとは1004mの独立標高点に突き上げる尾根で別れた。我々も上を目指したが急登なのでスキー組は林道を行く。しかし、万事休す。雪が多いだけでなく重いのである。日本海の水蒸気を一杯含んだ春の雪は重いのである。対岸の山がよく見えるところで13時撤退を決めた。
 下り始めるとさすがに早い。ラッセル跡の溝状の道と付かず離れずで滑る。30分ほどでラッセルが始まった辺りまで滑走した。そこから先は除雪されてスキーは使えず。体育館まで徒歩。その後は久々に温泉で汗を流す。空は快晴になった。こんな日こそ登りたかった、と思っても力不足というよりドカ雪に悩まされた、と言い訳にして村をあとにした。
 東海北陸道の各務原辺りから見た伊吹山は美しい姿であった。その隣には次に予定する虎子山、ブンゲン、貝月山の伊吹山地が連なる。少しでも雪が締まって欲しいな、と願った。養老山地の上に西日が今にも落ちんとする。鈴鹿山脈が美しいシルエットで並んだ。昨年発刊した『東海・北陸の200秀山の』表紙のような洗練された山なみである。W君の自宅に近づくと鎌ヶ岳が立ち上がるような姿に変わる。山はいいなあ、と帰路についた。