音楽鑑賞「愛する人へ」コンサート2010年02月14日

 八ヶ岳の夏沢鉱泉の山小屋に泊まったのは2007年の12月クリスマスだったか。山小屋で催されたテノールの男性歌手とソプラノ歌手市川尚子さんのコンサートは大変感動的なことだった。外は大雪、零下10度はあるというのに極楽であった。その際市川さんに名古屋でやる時はと、メールアドレスを教えておいたら昨年名東区でコンサートをやる案内を頂いた。題して「愛する人へー歌とピアノで贈るヴァレンタインコンサート」と気恥ずかしいような気がする。
 クラシックには大衆性がなく高尚なところがある。西洋音楽を楽しむにはそれなりの教養が必要であろう。たとえばキリスト教とかの。フォークソングや歌謡曲しか知らない人間にはやや敷居が高いといえる。しかし和歌においても昔は男女の愛を告白する手段だったというのだから西洋音楽も同じである。
 今日はそのコンサートに行った。天白区から名東区の会場へは不便なので自転車を漕いで行く。上社駅の3Fであった。
 13時半から開演であるが大体30名程度と観客の入りははかばかしくない。いい会場を利用しているのにもったいない。もっと多くの市民が来るといいのだが。
 一番に市川尚子のソプラノ独唱から始まると澄んだ美しい高音域の歌唱を楽しめばいいのだと聴き入った。近くにはマイクなどはないので地声であろうか。小さな体を振り絞って大きな生の声で熱唱していることが伝わってくる。あの山小屋で聴き入った感動が蘇る。パンフにはamourの語彙があるので多分仏語であろう。対訳の歌詞もあるのだが追いつかないので読んで居れない。
 2番手の樺沢わか子のメゾソプラノの独唱。パンフを見るとDas,Einの語彙から独語と想像する。語尾のきりがいい。以前にプロのヨーデルを聴いたがやはり語尾がよく締まっていた。体格もよくていかにもオペラ歌手然とした堂々たる歌いぶりであった。
  3番手は小林弘和、茂登子兄妹のピアノ演奏。二人でピアノを演奏するなんて初見。
 4番手の村本麻里子のピアノ演奏は鍵盤の限りを使い尽くしてあらゆる音域の音を出している。グランドピアノの筐体から音が噴出すような迫力があった。手元は見えないがこれまた普段の練習の賜物である。
 休憩を挟んで樺沢わか子から最後は市川尚子でエンドとなった。閉幕後ホールで市川さんにやっとかめのごあいさつを申し上げて会場を辞した。
 帰宅すると注文しておいた李香蘭のCDが届いていた。早速名歌「夜来香」「何日君再来」などを聞く。この所満州関係の本、雑誌を集めて読むうちに李香蘭を避けては通れないことを知った。上戸彩主演のTVドラマ「李香蘭」のDVDも鑑賞。主演の「暁の脱走」という映画も1000円で買えたが昨年著作権に引っかかり発売禁止と知る。残念。
   コンサート終えて帰宅や冴え返る     拙作