首里城炎上 ― 2019年10月31日

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191031/k10012157881000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001
NHK:首里城で火災「正殿」などが全焼 那覇
 那覇市にある「世界遺産」の首里城跡に復元された首里城で起きた大規模な火災では、「正殿」など主要な建物が全焼し、琉球王国時代から伝わる貴重な収蔵品の多くが焼けたものとみられています。警察などは、あす(1日)午前から現場で検証を行うなどして詳しい出火原因を調べることにしています。
 31日未明から那覇市にある首里城で11時間にわたって続いた大規模な火災では、城の主要な建物の「正殿」や「北殿」、それに「南殿」などが全焼しました。
消防によりますと火元とみられるのは「正殿」で、火災による熱が強くて消防隊が現場に近づけない間に火が風にあおられ、燃え広がっていったということです。
  1時間前まで機材設営
 消防によりますと、首里城では琉球王国時代の儀式を再現する「首里城祭」の準備のため、31日の午前1時すぎまでイベント会社が「正殿」の前の「御庭(うなー)」と呼ばれるスペースで、照明などの機材を設営していました。

 そして午前1時半までにはスタッフは作業を終えて現場から撤収したということです。

 それからおよそ1時間後の午前2時34分、異常を検知するセンサーが「正殿」で作動したため、警備員が駆けつけたところ、「正殿」の中で煙が充満していたということです。

 警察は業者らから作業当時の状況などについて話を聞くとともに、1日午前10時からは消防と合同で現場で検証を行うなどして詳しい出火原因を調べることにしています。
  「正殿」にスプリンクラー設置義務なし
 火災のあと、総務省消防庁は那覇市消防局に首里城の防火体制を確認しました。

 それによりますと、火元の「正殿」には、消防法に基づいて消火器や自動火災報知器、それに屋内と屋外に消火栓設備が設けられていました。

 このほか、火災を知らせたり避難を呼びかけたりする放送設備や誘導灯、防火用水も自主的に設置されていたということです。

 ただ火災が起きた際に、早い段階で自動的に消火するスプリンクラーは設置されていませんでした。

 消防法では、映画館や百貨店など人が集まる場所や、病院や福祉施設など避難に時間がかかる人がいる施設などには、建物の面積に応じてスプリンクラーの設置を義務づけています。

 首里城の「正殿」のような建物は、11階建て以上の場合にスプリンクラーの設置が義務づけられますが、「正殿」は3階建てで義務はありませんでした。
  貴重な収蔵品も消失か
 首里城を管理する沖縄美ら島(ちゅらしま)財団によりますと、全焼した「正殿」などの建物の中には琉球王国時代から伝わる絵画や漆器、それに染織物などが収蔵されていたということです。

 こうした貴重な収蔵品は焼けたと見られ、財団は収蔵品の被害の数など、詳細について調査を進めています。

 また、県によりますと首里城の収蔵品の中には17世紀前半に琉球王国に仕えた絵師による最も古い絵画など、県指定の有形文化財もあるということです。
首里城は琉球王国時代の500年以上前に建てられました。戦前に3回焼失し、再建後、正殿は大正14年に国宝に指定されました。

 しかし、太平洋戦争中の沖縄戦で焼失しました。

 平成4年に正殿が復元され、平成12年には九州・沖縄サミットで各国首脳の夕食会の会場にもなりました。

 また城の跡は、独立王国としての琉球が本土とは異なる独特の文化を発展させたことを示す歴史的な遺産だとして県内のほかの「グスク」と呼ばれる
城の跡とともに「世界遺産」に登録されています。
  「首里城祭」の期間中
 首里城公園では、4日前の今月27日から毎年恒例の「首里城祭」が始まり、来月3日までの期間中、さまざまなイベントが行われているところでした。

 初日はおよそ700人による華やかな「琉球王朝絵巻行列」が行われ、今週末の3連休中の来月3日には、国王が、国家の安寧と五穀豊じょうを祈願するため、お寺を参詣(さんけい)した様子を再現した「古式行列」など多くのイベントが予定されています。
  那覇市の中心部で号外
 那覇市の中心部では、午前7時半すぎから、地元の新聞社の号外が配られました。

 那覇市の20代の女性は「ショックが大きいです。ちょっと想像を超えた燃え方だったので、驚きました。小学校の時に、社会科学習で訪れるなど、身近なところでした。これから寄付とかの動きが出てきたら、少し協力できるかなと思います」と話していました。

 宮城県から観光で訪れた50代の男性は「残念です。きのう、こちらに来ましたが、朝、テレビを見てびっくりしました。以前に訪れたこともあるだけにショックが大きいです。一日も早い復旧復興を祈るばかりです」と話していました。
  城間市長「落胆の思い」
 那覇市の城間市長は午前8時すぎから市役所で記者会見を開き、「歴史的な財産、シンボルを失い落胆の思いだ。そして観光でまずは首里城に行こうという人たちのことを考えると残念でならず、観光への影響はとても大きい」と述べました。

・・・・大損失だ。こうした人の住まない建物は気が付くのが遅いこともあって全焼しやすい。焚火をすると最初は小さな炎でも温度が急上昇してくると少々水気を含んだ丸太でも火が付きやすくなる。青いままの杉や桧の葉でも油分を含んでいるせいかよく燃える。首里城も発火した場所でちろちろと燃え始めて一気に燃え上がったのだろう。
 管理人は居ても消火に要する水がない山の尾根上に建つ山小屋も同然だ。燃えるのを見ているだけになる。悲しいことである。
 首里城は沖縄観光のシンボルだったらしい。早期の再建が望まれるが、火災に強い建物を建築するのは言うまでもない。

 そういえば今年4月15日にはフランスのノートルダム大聖堂が火災になった。こちらは消防隊の初期消火が幸いして全焼ではなかったらしい。大規模な改修工事が原因らしい。
https://www.bbc.com/japanese/47957794
 首里城は首里城祭の準備でイベント会社が出入りしていたという。不特定多数の人物が出入りすると管理がおろそかになりやすい点では共通する。人の目の届かない場所ではちょいとたばこの吸い殻を捨てる輩はたくさん居る。
 たばこは風が吹くと700℃にもあがり着火しやすい。他にイベント会社が使用していた照明器具とその配線が発熱したとの見方がある。一気に電流が流れれば電線の被膜も燃える。こんなことを想定して電源は別扱いするのが普通ではないか。当局の原因調査が待たれる。