鈴鹿・雲母峰を歩く2009年12月16日

 12/13(日)は良く晴れた。昨夜は夜遅く着いたメンバーもいて15名ばかりのミニ宴会となった。管理人がこんなに寒くなって何で泊まりこみで山に来るんだ、と頭をひねっている。山とは紅葉の盛んなりし頃か新緑の美しい時期のものという固定観念である。ここは夏が盛りという。しかし、山岳会単位の団体はいまどきはないと聞いた。そんなものだろうか。しかし、ここももう四日市市の運営ではないようだ。何とかのNPO法人が切り盛りしているようだ。楽に日帰りできる山にわざわざ泊まる人も居ないのは道理である。しかし、1泊素泊まり740円ならもっと利用されてもいい。
 山ほど買い込んだ白菜などの野菜、肉、魚なども15人の胃袋に納まり、残り物は少なく済んだ。朝は若干の残りものを平らげてきれいになった。
 少し先のPまで移動した。今日の山は雲母峰である。一般的には岳不動とか小池新道からであるが791mのピークから駐車場に向かって下る南尾根を辿ってみた。右の方へ登っている桧の植林内の薄い踏み跡を辿りながらジグザグに登る。大抵は獣道である。急登を凌ぐと段々尾根が絞られて左右の振り子状のRFの幅も縮まった。左の尾根に達して薮のないことが分かった。左照葉樹、右植林で迷うこともない。
 この尾根をどこまでも登るとより狭まった辺りからは明瞭な踏み跡が付いている。地形図で確認するともうすぐで独立標高点のコブのようだ。いつしか植林の尾根から照葉樹の占める植生になり、それもすぐに雑木林の疎林に変化してきた。疎林を通して左には鎌ヶ岳、右に雲母峰の3つのコブが見え出した。コブを越えると尾根の傾斜が急になった。
 なるだけ大股でゆっくり呼吸を整えながら登る。山スキーの要領である。なるだけ最大傾斜線にスキー板を延ばし、ストックで押しながら高度を稼ぐ。雑木林なら細幹をつかみながら引っ張ることになる。たちまち後続を引き離してしまうので待つ。体が冷えるとまた登るといった具合だ。791mへはほぼ直登であった。
 右へ登山道を歩く。ああ!とても感じのいい山道だ。右のうそ谷源流部の伸びやかなこと。淡い冬日をいっぱいに浴びて落ち葉が地面を暖めている。御在所山も釈迦ヶ岳もよく見える。雑木の道から山頂が近づくとアセビの林になり、樹林に囲まれた山頂に着いた。展望はない。
 下山は往路を戻った。アセビを良く見ると白とピンクの冬芽がある。冬ながらもう春に備えているんだなあ。小さな絵画を見たような山行でした。