霾る日の藤巻山で一人歩き2023年04月14日

 登山口の表示ははないので記録でひかりの丘こども園の近くから獣除けの扉を探した。Pの端にあったが確信はない。職員にPの許可を得たがこれから父兄のクルマで登園してくるので拒否された。別の大洞谷へ移動して行く際に獣除け扉があった。ざっと見ただけではわからない。
 そこで尾根筋の道は下山することとし、東海北陸道の西乙原トンネルの入り口にある大洞谷側から取り付いた。高速道路を取り囲むように車道がある。西乙原トンネル上部への車道は獣除け扉があるが斜面なので引き返し赤谷トンネル側に移動。ここは平坦な場所に扉があり簡単に開閉できる。
 大洞谷の堰堤まで上がる。ここも登山口のマーキングは一切ない。砂防堰堤の右岸にある階段から堰堤上流に出てヤブを分け荒れた沢筋を登り、地形図の破線路は辛うじて踏み跡程度にはある。当地域の水源らしく水道用のパイプが上がっている。これを目印に登った。左岸側には車道が堰堤を越えているがPはない。ここからの方が入渓が楽にできる。
 地形図の破線路が鋭角に折れる尾根に取り付く地点をGPSでチエックすると水のタンク付近である。右岸の斜面を見ると微かな踏み跡があったので分け入ってみた。消え入りそうな踏み跡である。地形図でもコンターが詰まっているように非常に急で滑落に神経を使った。
 沢から尾根に上がると段々はっきりした。根っ子、幹、枝を支点代わりに確保して攀じ登る。593mの独立標高点の尾根に合流すると一息つける。この尾根は踏まれた道形が残っている。前途をふさぐヤブはなく植林帯の疎林なので倒木や枝などを避けながら650mの分岐に着く。
 650mの分岐で保育園からくる尾根と合流。登った沢やとりつきの尾根は下りたくないほど急なので下山はこの尾根をくだった。650mから山頂へは歩きやすい。かつてはよく登られたのはよく踏まれて掘り込まれているくらいはっきりしている。但し枝や葉っぱで歩きにくい。
 約2時間で登頂。山頂からの展望は樹林に囲まれて皆無。昼食時だが急登で腹筋が締まって固形の物は食えない。ポカリや水を飲んですぐ下山開始。下山の尾根ははっきりして歩きやすい。尾根は末端まで来るとあちこちに迷走するのでGPSの出番があった。目標にしていたひかりの丘こども園にダイレクトには下れず、尾根の途中から明瞭な登山道をたどると地形図に表現されない林道に下りたので右へ振った。標高250mの水平道で車を停めたトンネルのすぐ近くへ出た。麓へつながる道はなく、左へ振ればひかりの丘こども園につながったかも知れません。車道への出口は獣除けの扉があり鍵がかかっており乗り越えた。かなり暑くてくたびれた。
 R156からR256への法伝橋の近くのPから藤巻山のうねるような尾根が見えた。霾る(つちふる)せいですっきりしないが意外に素敵な風景である。帰りは下流にある子宝の湯で汗を流した。