新年は浅間山と高社山へ登山2019年01月03日

 平成31年1月2日には高社山へ登ろうと、呼びかけたら2人が手を挙げてくれた。高社山と浅間山はともに多治見市の山である。交通の経路上、瀬戸市のKさん宅に寄り、刈谷市のYさんには愛環鉄道の瀬戸口駅に来てもらった。予定通りメンバーが揃った。
 高社山を選定するに当たっては山頂のすべてが多治見市内にある山としては最高峰であることと、山麓の町名が西山町というのも嬉しい。自分の持ち山ではないが悪い気はしない。また浅間山は可児市の最高峰、美濃富士であることだった。
 まづは浅間山を目指した。R248からR19へ、そして県道381号を走ると道なりに小名田町小滝に着く。ここで不動の滝の案内標柱があるので右折。少し奥へと行くと雑木林の中にフランス料理などのレストランがある。もちろん今日は休業中。
 ここでP。滝への道標すらない。しかし目標は不動明王の滝だから、建物群を左右に見ながら、行き詰まりで沢の流れに沿うことになる。8分も細い流れをさかのぼると滝があった。滝見台もあるが使われていない様子だ。
 山道は少し戻ると右岸側に巻く道が付いていた。余り踏まれていないが、ヤブではない。踏み跡を追いながら行くと一旦は沢に下りて、又離れる。左からの道に合した。これが地形図の破線路と思われる。少し行くと尾根に取り付く地点にテープのマーキングがあった。ここからは明るいが急な尾根道になった。日溜まりに寒さも和らぎ、汗をかかないように1枚脱いで調整した。
 何と言っても里山である。比高80mで稜線に出た。右は378mの2等三角点だが今日はカット。左折する。ちょっと歩くと岩山があり眺めが良い。山道から林道に出た。ほぼ稜線に平行する林道を歩く。ここで数人の家族連れに出会う。
 林道から左の山道に入ると木のベンチもあるがすぐに林道に下ってしまう。林道から分かれて行くと浅間山372mのミニプレートのある山頂だった。岩頭がありテーブルもあるのでランチにはいい。日溜まりの山頂からは眼下の桜ヶ丘の団地や遠くの春日井三山の山なみが見えた。
 子授け、子育ての信仰を集める浅間神社に参拝し往復した。正月と言うのに宮司の1人もいないが、何となく清められた雰囲気はある。淑気というものだろう。
 それから林道へショートカットする細道を下った。林道を歩くとかえって眺めがよくなり伊吹山も見えた。冬型なので奥美濃までは見えない。一の注連を見た。
 林道のゲート代わりの鳥居が建っている。ここが参道のクルマの終点で登山口らしい。軽四の四駆なら走れるだろう。
 下ってゆくと太陽光電のパネルがあった。左の沢を下って住宅団地へショートカットを試みたが電気柵で遮られていた。ささやかな冒険は失敗。参道を下ると住宅団地に出た。そのまま下るとマイカーに戻れないので左折。
 小滝団地内の山際を歩いた。すると新しい給水塔に着いた。団地の道路はつながっていないが、陶生苑から延長された車道が来ていた。目の前のコブの向こう側に不動滝があるので、ショートカットする山道がないか見たが見いだせなかった。更に陶生苑の近くから車道が下っていたので下って見たが堰堤で終わった。これも失敗。諦めて県道に出て迂回しPに戻った。
 まだ12時半、次の高社山へ向かう。根本町へ走った。ここも地道が錯綜して分かりにくい。とにかく山際に向って近づいた。割に良い道があるので流して見ると高社山登山口のミニ道標があった。ここか。
 道路から空き地に駐車。参道を登る。結構な急傾斜だ。2登目なので疲れもあるせいで後続も遅れがちになる。右は高社神社、左は山頂へとの分岐で左へ振る。良い道を歩いてゆくと空身の男性が下りてきた。何も言わずにすれ違う。
 俳人の山口誓子は御在所岳での所見をこう詠んだ。

   唯一人冬山を下りて来る人に会ふ 誓子
   
 ほとんど情緒の感じられない句である。即物的といわれる誓子の世界がある。冬は誰しも?寡黙になる。
 しばらくで右から来る道に合う。更に急登するとFMたじみの電波塔だ。すぐに反射板の建つ開放的な台地になる。山頂へはまだある。一旦は下って、左は山里へ下る道、山頂へは右へ登り返す。すると愛宕神社の小さな祠があった。
 地形図では高社山は台形ながら2つの山から成る。ここが山頂か、と思うが三角点はないので西進するとやっと保護石に囲まれた三角点のある山頂だった。展望はない。写真だけ撮って、反射板のある台地に戻った。
 ここからは恵那山が見えた。目を凝らすと東濃の山越しに茶臼山、段戸山等が見えた。南には春日井三山とその向こうには光る海が見えた。何より、多治見市を俯瞰できた。意外にも多くの高層ビルが立ち並ぶ。東濃の中核都市のシンボルだ。
 中央道をクルマがひっきりなしに流れている。中央線、R19号、中山道、まさに大動脈のごとく。2027年にはこのどこかの地下をリニア中央新幹線が開通する。東海道新幹線のバイパスとして建設中である。
 展望を欲しいままに楽しんで下山した。