藤原岳孫太尾根を歩く2018年03月24日

孫太尾根・丸山で見たミスミソウ(雪割草)
 最近とみに名前を聞くようになった藤原岳の孫太尾根。WEBで見ると山野草の宝庫という。当方は花の名前は良く知らないが、このところ猿投山が続いたので、久々に鈴鹿の山に行った。長い間鈴鹿の山に登って来たが孫太尾根は初めてである。というより青川峡界隈はヤマビルの多いところなので避けてきたのだった。
 朝5時起き、登山口7時には出発の予定だった。就寝が遅く、自宅7時出発になった。東名阪は良く流れていたが行楽シーズン到来とあってか名古屋西ICを出てから蟹江辺りから渋滞気味になった。
 登山口には8時30分到着。小さな墓地のPはすでに満車で路駐もあった。関西ナンバーの他山梨ナンバーもあった。山野草はこんなにも人気が高いものなのか。田中澄江『花の百名百名山』の影響で、山歩きの楽しみ方に革命的な変化をもたらしたのだろう。墓地内の芝生に何とか寄せられた。40分に出発。
 植林の中に入ってゆるやかに登る。寝不足のせいか、体が重い。いくらも歩いていないのに、387mの尾根に乗った辺りで長休みになった。水を飲んで気を取り直す。
 しばらくはゆるやかな照葉樹林の中の道を歩くといきなり石灰岩の見上げるような急登になった。南西斜面には緑の濃いイチリンソウの草が開花を準備中であった。丸山まではきつい登りに耐えた。小さな菫の花が咲いている。丸山はいわゆる典型的なカレンフェルトの風景で小さな花が多い。ここで休んでいるパーティも多かったので私も一休みした。ようやく後尾に追いついたのである。
 丸山からは緩やかに下ってまた登ってゆく。どこからかキツツキのドラミングが聞こえてくる。植生は落葉樹の林になった。となりのセメント鉱山の現場が丸見えである。
 体が温まってきたせいかピッチも少し上がった。草木834mの頂上は巻道でパスしてしまったようだ。途中のピークで名古屋から来たという若い登山者に会った。いろいろ話を聞くと親が大町市出身とかで彼も山が好きになったらしい。遠望の乗鞍岳、御嶽山、中央アルプス、能郷白山などの山岳同定を楽しんだ。お目当てはフクジュソウだったとか。見られないので引き返すというが多志田山965mまで行くというと同行することになった。旅は道連れである。
 立ち止まっては地形図を見て、あれは竜ヶ岳、静ヶ岳、銚子岳などと現在地確認した。話を交わしながら登るとあっという間に多志田山に着いた。12時10分だった。
 雑木林の中の穏やかな山頂だ。新緑期には美しい林になるだろう。周囲にはまだ残雪が多い。残雪の上に黒っぽい春の泥がしっかりついている。登山者が多いことを示す。藤原岳を目指す登山者の後ろ姿を見たがここで引き返す。昼食後12時56分下山。
 遅い出発と思ったがまだ登ってくる登山者もいた。膝をかばいながらゆっくりと下った。15時20分着。まだクルマは多い。大貝戸周回組だろうか。
 下山後はいなべ市鼎の龍雲寺に向った。禅寺の庭の句碑の写真撮影である。以前と変わらぬ風景にホッとする。
 戻って阿下喜温泉あじさいの湯に入湯して帰名。帰路は桑名ICへの道が渋滞したので市街地を抜けてR1を走った。