吟詠!麦秋の鈴鹿山麓2013年06月01日

   菰野町千草の里から3句
鎌ヶ岳背にそそり立つ麦の秋

麦秋やヘリ飛び周る釈迦ヶ岳

庭園のごと整然と植田かな

   釈迦ヶ岳をへめぐる
ほとばしる如く飛び散る梅雨の滝

緑なす空より滝が落ちにけり

新樹の間溪の水げに白し

巻き道の苔むす壁に滴れり

シロヤシオすでに落花を踏みて行く

イワカガミ健気に咲きし山の道

梅雨晴れやしじまを破るヘリの音

茂る山旋回したりヘリコプター

登り着けば迷彩服が屯せり

老鶯や近く来て鳴く薮の中

ほととぎす何処に隠れて居りぬべし

万緑や紅一点のヤマツツジ

    阿下喜温泉・あじさいの里
汗のシャツ脱ぎて至福の湯に浸る

湯上りに手でなでるわが洗ひ髪

    国道1号線から
逆白波立つ木曽川や梅雨大河

    アクアプラザながらの河口堰の魚道
活き活きと鯉泳ぐ梅雨の長良川