改訂版『一等三角点全国ガイド』発刊!2015年08月31日

 2015年5月15日刊行。ナカニシヤ出版。

 2011年3月11日は東北地方太平洋沖大地震が発生した日。初期の全国からの無償ボランティアの尽力で復興が進められた。その後政治や行政が本格的に復興に乗り出した。関係するニュースも無くなった。
 この大地震は地形的にも大きな変化をもたらした。緯度、経度、標高も動かしたことが分かった。本書は2011年に発刊された。大地震のあった年である。
 http://koyaban.asablo.jp/blog/2011/11/07/6193579

 それで、初版が売り切れた際に、単に増刷するわけには行かなかったのだ。一等三角点研究会の執筆メンバーはすぐに見直しに取り掛かった。初版以上に手間がかかったらしい。
 そして4年後の今、ようやく上梓となった。復興というのは壊れたものを片付けて土地を整備した上で建物や道路を作り直す。本書も初版を見直したうえで訂正しながら作成したことになった。だから手間がかかったわけだ。改訂版ではなく、改訂新版というべきだろう。
 「発刊によせて」はJAC元会長の齋藤惇生氏が温かく理解のある言葉をお寄せいただいた。2005年の『新日本山岳誌』を編集・執筆していた頃、丁度、齋藤先生(京大医学部卒、産婦人科医)が会長だった。あいさつした際に「一等三角点研究会」の会員です、大槻さんらとも知己です、と自己紹介。東海支部といえばヒマラヤ志向になるが、一等三角点研究会なら三角点志向なのでむしろ「ああ、それなら大丈夫だね」と言われた。一等三角点愛好家の草分け的存在の今西錦司先生の後輩なので会のことは熟知しておられるのだ。
 ついでだが、『新日本山岳誌』は3月に見直し、先日、校正刷りをチエック。出来山の電波塔の撤去にともなう訂正、標高が4座違っていた。例えば鈴鹿の三国岳(最高地点)の独立標高点は従来は911mであったがネットで見直すと901mになっている。若干の訂正を加えて送付しておいた。