西三河の2座をへめぐる2018年03月19日

      猿投山の北一色ルート2本
 猿投山のバリルートの探索行シリーズである。正規のルートを歩くとあちこちから道が合わさる。その道にも好奇心が湧くから限がないほどである。今回は前回の最高点につながる赤テープがどこにつながっているのかの調査であった。地形図に破線のない豊田市北一色町の尾根を踏破してみた。1本は最高点の632mから北東に伸びる尾根を登りにとった。もう1本は最高点と三角点の間にある630mのピークから北東に伸びる尾根を下った。
 北一色町へはR419から県道に左折。飯野川の手前で左折するとあとは1本道になる。奥深くまで走ると舗装が切れる。そこが終点になっているが、まだ未舗装の林道が二手に分かれる。
 8:04.標高300mの地点にクルマを止めて向って右(南西)へ歩きだす。5分で林道が分かれるが左へ進む。8:11.すぐの終点に山の神の石碑が建っている。ここから渡渉して尾根に取り付く。しばらくはジグザグの急登が続く。8:17.450mの等高線の尾根に着く。ここからは薄い踏み跡をたどる。枝道があるが尾根通しに登る。周囲は桧の植林であるが常緑樹が混じり日がささず若干薄暗い。8:40.我慢して登るうちに先回の分岐に着いた。直進すれば分岐で左折して最高点になる。
 今日は先回と反対に東尾根への巻道を歩いた。9:01.東尾根分岐に着く。左は東の宮の道標あり、東尾根を直進する。するとすぐに右へマーキングが目立つように見える。このルートが最高点への踏み跡だった。9:15登頂。下から約1時間強かかった。すぐに東の宮に下り、東海自然歩道を三角点に向う。地形図で630mの等高線の無名のピークに登る。良い踏み跡が続く。9:36.山頂にはベンチが設置されて展望台になっている。遠望は恵那山、左へ中ア、御嶽が並ぶらしい。
 踏み跡は北東へ細々と続き赤テープやペンキなどのマーキングに助けられて沢の右岸に下った。堰堤工事のための林道の廃道を下った。地形図には水線も実線も描かれていないが堰堤の記号はある。実線のある林道と交わると右折。しばらくで車止めだった。10:15だった。
猿投山を登り終えるとまだ10時過ぎだった。帰名するには早過ぎるので、入湯と兼ねて曽良山へ向った。

       小原町松名の俳人・杉田久女の婚家の句碑を再訪
 R419を走る。松名の地名が懐かしい。数年前に俳句仲間と訪ねたことがある。それ以前にも何度も来たが、滅多に来れないので再訪する。歌舞伎門前のしだれ桜はまだ咲いていない。ちょっと右の白梅が盛りである。白は清浄な色である。久女の性格にふさわしい。
 立派な歌舞伎門の通用口をくぐる。左に写真付きの説明板があった。昔は屋敷だったのだろう。今は更地になり石碑が建つ。その背後の桜はまだ一分咲きだった。
 観音像が建つ。その横に「灌浴の浄法身を拝しける」の句碑。いつ来ても新しい花が活けてある。ファンがいるのだろう。さらに娘の石昌子の墓も建つ。
 石昌子は『アルプス登攀記』の訳者の石一郎に嫁いだ。それだけに山歩きも楽しんだ。
 久女はここ杉田家に嫁いだ。美術教師の夫にともない北九州へ赴任。英彦山に登って高浜虚子選に「谺して山ホトトギス欲しいまま」が入選。一躍名を知られた。
 「花衣脱ぐやまつわる紐いろいろ」と女性の目線で佳吟を多く残した。夫宇内が将来は画家になるとの期待空しく「足袋つぐやノラともならず教師妻」と詠んで夫を怒らせた。ノラとはあるサイトから転載「イプセンの戯曲「人形の家」の女主人公。一個の独立した人間として生きようとする,新しい女性の典型とされた。 」
 気位(プライド)の高い女性を妻にすると厄介なものだと思う。久女は俳句に人生をかけてゆく。宇内は優しく受け止めるが、56歳の若さで死去。晩年の宇内は久女の遺骨を抱いてまたここに戻った。そして猟師を趣味として生きる。杉田家の墓は少し奥にある。

      曽良山に登る
 曽良山は愛知県側は西山と呼ぶ2等三角点の山。西三河では最高峰になる。岐阜県側も昔はまだ整備されず、測量櫓の建つ素朴な山頂であった。
 R419に戻り、岐阜県を目指す。途中県道354に左折。県境で県道11号になり、R363に合流。バーデンパークはすぐだ。曽木公園を右へ右折し、大草の山里にある曽良山の道標に従って山道を走ると舗装路の終点になる。先も走れそうだが未舗装で路面が荒れているので畑仕事の人に断ってここに置く。
 11:55に出発。林道を道なりに歩くと3人連れとすれ違った。30人パーティだが足の故障で引き返したとの話。林道から分かれて広い山道を登る。途中で林道に3か所位寸断されている。山道が沢沿いの道になれば道標であと20分とか10分と出てくる。鞍部を経て右へ緩やかに登ると12:30.山頂だ。
 眺望は左から猿投山、折平山、アンテナの林立する三国山である。12:45.休んだら元の道を戻った。バーデンパークに入湯して帰名した。

       猿投神社に寄る
 気になっていたのは東の宮の社殿の千木の内削ぎのこと。里宮はどうなっているのか見ると内削ぎになっている。売店の女性に聞くと年代によって違うとのこと。内削ぎは女性神、外削ぎは男性神という決まりはないそうだ。

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