両白山地・銚子ヶ峰を歩く2012年07月22日

 朝日カルチャー登山教室の実技講習として実施。その指導員というお役目をいただいたので久々に夏の石徹白からの白山登山道を歩いた。人数は20名余り、5名の指導員が付き添う。山歴は殆どないから神鳩の避難小屋で引き返す組も想定してあるという。
 午前5時半、名古屋の自宅を出るときは傘を差して出発した。予報では福井県の降雨率は20%とあるのでそれに掛ける。集合場所の金山駅前からは中型バスで出発するが、天気の不安定さから一旦、大日ヶ岳に変更した。しかし、白鳥IC手前の観天望気では雲が上がって行くのでまた銚子ヶ峰に戻した。
 桧峠付近はガスがかかり心配したが、石徹白に下るまでには明るくなった。石徹白は青田が文字通り青々としている。隣に植えてあるトウモロコシも良く育っている。ここの名産という。冷涼な気候風土が甘みのあるトウモロコシを育てるのだろう。白山中居神社を経て、登山口への林道を走る。
 登山口の東屋は近年整備された。トイレ、水場、駐車場もある。これは白山というより、銚子ヶ峰への登山の便宜だろうか。それとも石徹白大杉を観光として売り出すのだろうか。別荘といい、スキー場といい、観光開発が進んでいる。駐車場は満杯の車があり、溢れて、路駐しているほどだ。聞くと、学校登山らしい。先ほど冷や冷やして通過した土砂崩れの場所もこのために応急措置されたのだと理解した。
 9時30分に出発。石段を登る。ブナ林のやや暗いが美しい緑の中を登って行く。十数分で石徹白大杉に着いた。草刈の真っ最中だった。栃の葉が一部赤くなっている。あれは病葉(わくらば)だろう。足元には銀竜草も見えた。おたけり坂の急登に差し掛かる。ぐんぐん高度を稼ぐと、平坦になり、あれっと思うほど早く、神鳩の避難小屋に着いた。笹百合が咲いている。水場へ汲みに下る。急坂を25m下ると冷たい水が得られた。急いで戻る。
 ここからは急登もない。笹と潅木の中の道を行くと笹だけになり、にょっきりとニッコウキスゲが咲いている。見通しもよい。あいにく、ガスで遠くは見えない。母御石を経て山頂はすぐだった。12時半、登頂。丁度3時間の好タイムである。足に不安の多かった受講生全員が登頂できたことを喜んだ。
 銚子ヶ峰は白山への縦走途上に通過する山であって、従来は単品で登る山ではなかった。山スキーで登るか春山が殆どであった。展望盤が設置されて、日帰りの山として整備されていることが分かる。東海北陸道が完成して、こんな奥山でも日帰りが可能になったのだ。休んでいるとパラパラと降雨があったのでカッパをはおり、記念写真に納まった。
 そうのんびりもできず、食事を済ますと、すぐ下山となった。往路を戻る。高齢の1名が痙攣で心配であるが何とか無事に下れた。登山口の水場で泥に汚れた靴を洗い、満天の湯に急いだ。ここでは再び不順な天気に見舞われた。さっぱりした後は、白鳥ICから順調に走り、帰名できた。

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