哀悼の歌2024年06月12日

中日新聞夕刊から
「夫婦のスペイン巡礼路、17年前のレシピを一冊に 亡き妻へ「空の上の台所」」
https://www.chunichi.co.jp/article/911481?rct=mie

 「ボルシチ風の豚の煮込み(トマト味)料理が出てきて、やっと念願かなった」。17年前のメモに妻の笑顔が浮かぶ。三重県尾鷲市の元高校教師、川端守さん(83)が妻美智子さん=享年(82)=の一周忌に合わせ、スペイン巡礼路800キロの夫婦旅を遺稿集「空の上の台所」(風媒社)にまとめた。長年、栄養士として働いた美智子さん。毎日の食事を中心に詳細な記録を残していた。 (長尾祐樹)
 守さんは2023年の春、美智子さんの部屋で遺品を整理していて、何冊もの手帳を見つけた。めくってみると、07年の春、キリスト教の聖地で世界遺産のサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を踏破した40日間の記録が目に留まった。
以上は記事
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川端 守氏の愛妻であられた故美智子氏への哀悼の歌2首

草枕スペインの旅で味わふボルシチの豚の煮込みをしぞ思ふ

淹れたてのコーヒーはもう飲めないか尾鷲に行く楽しみの消ゆ


・・・2005年の日本山岳会創立100周年記念事業で『新日本山岳誌』(ナカニシヤ出版)の編纂に向けて1998年頃から尾鷲市から熊野市界隈の低山を取材登山。尾鷲市図書館での調査のみならず、精通者として川端守氏を紹介されて会に入会してもらって協力をいただいた。2025年の120周年記念事業では全国の古道を120ヶ所選定、古道委員会のメンバーで尾鷲道を選んで、川端氏のお宅に寄り古道のアドバイスを得た。その度に甲斐甲斐しく世話をやかれたのが奥様の美智子氏であった。いつもニコニコと笑顔の絶えない人であった。先年に逝去されていたとはこの報道で知った。和歌を添えて改めて哀悼の意を表したい。