「岳人」バックナンバーが生きた!2013年10月15日

 昨日、伊那の山からの帰路、中央道の大渋滞にはまった。その時に携帯がなった。旧知の先輩から「岳人」のNO605(1997.11)は持って居ないかと問う。運転中では込み入った話も出来ないので帰宅後書架を調べるとあった。
 執筆者は服部英雄氏で、名古屋生まれで、現在は九大教授。テーマは「鎌倉街道安房峠越え踏査記」であった。実はNO595とNO596に「検証 天正12年、佐々成政は本当に厳冬期の針ノ木峠を越えたのか」を寄稿して世のファンに問うたのであった。No605は「佐々成政「ザラ峠越え」の新事実」として、再検証された。
 今は『峠の歴史学』(朝日選書)に収録されている。HPには一部掲載されている。

 安房山なら私も登った。そしてすぐ下に安房峠の存在があることも興味をもっていた。ウェストンが越えた峠もそこに違いない。小島烏水も越えた。あれは鎌倉街道だったのだ。そこを実地踏査されたのだ。

 先輩は山好き。本は大、超がつくほどの蒐集マニアであるが、岳人のバックナンバーは全部捨てたそうだ。
 実は私ももう処分したい。新たな本が続々増えてゆく。近頃、値ごろの中古マンションが出回るので本専用に買いたいと思うことがある。私設図書館の設立である。書斎からライブラリーへの発展といえば聞こえはいいが、捨てられない症候群に過ぎない。しかし、それより、もう2度と眼を通すこともあるまいと雑誌を処分する気が沸いては消える。なぜなら、書籍ならば中古本で手にすることもできるが雑誌は処分したが最後、2度と手に入らないだろう。雑誌を残して単行本を処分するかと迷う。
 ともあれ、今回のことで雑誌を処分する気が無くなった。我慢するだけ我慢して最後は捨てることになろう。