風薫る御在所岳登山 ― 2013年05月03日
午前6時出発の予定が7時50分になった。起床の遅れである。いっそ順延と思うが今日は良く晴れている。これを見逃すことはできないと尻を叩いて出発した。
伊勢湾岸道路に入ると、なんと湾岸弥富あたりから混みだし、湾岸桑名でハザードランプを押した。幸いICの手前だったので出て、桑名からいなべ市経由で菰野町に向かった。この道も渋滞気味なので抜け道を試みたがかえって遠回りしてしまった。
登山口の蒼滝トンネルまででもかなりの路駐のマイカーが並ぶ。上へ上へと追い上げられて、表道登山口のPまで来た。身支度して登山口から登り始めた。
最初から凝木の階段を登らされる。この急登は一度も緩むことなく続く。風化花崗岩の尾根道である。百間滝が見えるところに来た。水量がないのが惜しい。
空は青く、そこかしこにアカヤシオの花が咲いている。足元にはハルリンドウの可愛い花が咲いている。アブラチャンの花がまだ咲いている。不安定な足元に注意しながら一歩一歩高度を稼ぐ。
すると今まで木の枝越しに見えていた鎌ヶ岳がすっきり見える高見に着いた。傍らにはアカヤシオが咲き、絶好のカメラアングルだ。よく掘れた風化花崗岩の道を辿ってゆくと谷川の音が聞こえる。百間滝の源流の東多古知谷である。ここをまたいですぐに右へ風化して脆弱な花崗岩の道を登る。周囲が掘れた道を登りきると樹木の低い緩斜面が素晴らしい見晴らし台になっている。伊勢湾、四日市市街、工場群、鎌ヶ岳などを俯瞰できる。
背の低い笹の道を行くと遠くから歓声が聞こえてくる。頂上は近い。山上の車道に飛び出す。右に行けばロープウェイ駅、左に行けば山頂である。左に行く。しばらく車道を歩くと伊藤冠峰の詩碑が建つ。その先に道標があり、右に階段を登りきると山頂である。
もの凄い登山客である。一等三角点を背景に記念写真に納まるハイカー、観光客然とした人、服装から見てたまに登る感じの人らでごった返している。そのはずである。ロープウェイからまたリフトに乗れば訳もなく登ってこれる。
山口誓子の句碑を見に行くが、座っている人が一杯、東屋も一杯で適当な石に腰掛けて昼食とした。よく見れば恵那山が見える。左は中央アルプス、御岳、乗鞍岳、白山と眺められた。やはり登ってきて良かった。下山はスキー場にルートをとり、ロープウェイの下をくぐって、裏道に入った。
ここも急な砂礫の道である。沢を横切るとすぐに国見峠に着いた。かろうじて峠の雰囲気を残している。子連れのファミリー登山者、カップルのハイカーなど続々登ってくる。最初は緩やかな山道も段々傾斜がきつくなる。前方には藤内壁の岩場が見える。
ハイカーの列は絶えまない。やり過ごしながら下る。先年の土石流はどの程度だったのか。明るい河原を見て愕然とした。谷幅一杯に氾濫した跡が残る。北アルプスの登山道で見るような大きな岩が無秩序に散乱している。赤いペイントのマークで岩と岩の間をぬって下る。ようやく藤内小屋の屋根が見えた。
藤内小屋には自衛隊の若い隊員らが屯していた。訓練の一環だろうか。小屋のオーナーに聞くと恒例のロッククライミングの訓練になっているとか。小屋の再建、周辺の登山道の整理、片付け、モンベルの小屋の建設、など多くを自衛隊員の活躍で成し遂げられたと言われた。
小屋を後にして、登山道を下るがここまではやられなかったと見える。しかし、かなり下ったところで左岸へ渡渉があり、再び「七の渡し」の渡渉がある。これは登山道を付け替えたようだ。「七の渡し」のすぐ下流に大堰堤を工事中だった。渡りきるとまた右岸の山腹を上下しながら河原の車道に下る。工事中でゲートがある。そのまま下ると蒼滝トンネルの近くに着いた。
ここからスカイラインをPまで登り返す。途中から表道、三つ口谷の道標に従って山道に入ると百間滝の下流にかかる橋をくぐってスカイラインに出る。Pはすぐそこだった。
スカイラインを一緒に歩いていた夫婦連れから道を聞かれた。「湯ノ山温泉はどちら?これをそのまま登ればいい?」と武平峠に向かうので「いいえ、反対ですよ、どちらから」、湯ノ山から「菰野富士に登った」らしいが帰り道を違えてそのまま登ってきたらしい。そこで、「じゃあ、湯ノ山温泉への登山道まで案内しましょう」、と同乗させて、蒼滝トンネルを出たところで降りて案内した。
見ると奥さんはハイキングシューズだが、旦那はスニーカーなので滑らないように注意して別れた。そんな靴で歩くところじゃないですよ。車中で言うところは今夏、ツアーで富士山に行くとか、それでトレーニングらしい。夏が近づけば御岳にもトレーニングで行くという。クラブツーリズムっていう会社らしい。
藤内小屋でも聞いたが、名古屋の著名なバスツアーは4台でどっと来るとか。そのお客は道が悪いと不満を言うらしい。バス会社もちゃんと説明してないようだ。登山道が整備されている、ということを素人でも歩きやすい遊歩道くらいに考えているのだろう。鈴鹿はハイキングやピクニックの山ではない。これじゃあ、山岳遭難、遭難騒ぎは減ることはない。
しかし、山は最高だった!ウグイス、コマドリも鳴いた。新緑の山肌。山笑う季節の真っ只中だ。北からの乾いた爽やかな風である。
希望荘で一風呂浴びてR1で帰名した。
伊勢湾岸道路に入ると、なんと湾岸弥富あたりから混みだし、湾岸桑名でハザードランプを押した。幸いICの手前だったので出て、桑名からいなべ市経由で菰野町に向かった。この道も渋滞気味なので抜け道を試みたがかえって遠回りしてしまった。
登山口の蒼滝トンネルまででもかなりの路駐のマイカーが並ぶ。上へ上へと追い上げられて、表道登山口のPまで来た。身支度して登山口から登り始めた。
最初から凝木の階段を登らされる。この急登は一度も緩むことなく続く。風化花崗岩の尾根道である。百間滝が見えるところに来た。水量がないのが惜しい。
空は青く、そこかしこにアカヤシオの花が咲いている。足元にはハルリンドウの可愛い花が咲いている。アブラチャンの花がまだ咲いている。不安定な足元に注意しながら一歩一歩高度を稼ぐ。
すると今まで木の枝越しに見えていた鎌ヶ岳がすっきり見える高見に着いた。傍らにはアカヤシオが咲き、絶好のカメラアングルだ。よく掘れた風化花崗岩の道を辿ってゆくと谷川の音が聞こえる。百間滝の源流の東多古知谷である。ここをまたいですぐに右へ風化して脆弱な花崗岩の道を登る。周囲が掘れた道を登りきると樹木の低い緩斜面が素晴らしい見晴らし台になっている。伊勢湾、四日市市街、工場群、鎌ヶ岳などを俯瞰できる。
背の低い笹の道を行くと遠くから歓声が聞こえてくる。頂上は近い。山上の車道に飛び出す。右に行けばロープウェイ駅、左に行けば山頂である。左に行く。しばらく車道を歩くと伊藤冠峰の詩碑が建つ。その先に道標があり、右に階段を登りきると山頂である。
もの凄い登山客である。一等三角点を背景に記念写真に納まるハイカー、観光客然とした人、服装から見てたまに登る感じの人らでごった返している。そのはずである。ロープウェイからまたリフトに乗れば訳もなく登ってこれる。
山口誓子の句碑を見に行くが、座っている人が一杯、東屋も一杯で適当な石に腰掛けて昼食とした。よく見れば恵那山が見える。左は中央アルプス、御岳、乗鞍岳、白山と眺められた。やはり登ってきて良かった。下山はスキー場にルートをとり、ロープウェイの下をくぐって、裏道に入った。
ここも急な砂礫の道である。沢を横切るとすぐに国見峠に着いた。かろうじて峠の雰囲気を残している。子連れのファミリー登山者、カップルのハイカーなど続々登ってくる。最初は緩やかな山道も段々傾斜がきつくなる。前方には藤内壁の岩場が見える。
ハイカーの列は絶えまない。やり過ごしながら下る。先年の土石流はどの程度だったのか。明るい河原を見て愕然とした。谷幅一杯に氾濫した跡が残る。北アルプスの登山道で見るような大きな岩が無秩序に散乱している。赤いペイントのマークで岩と岩の間をぬって下る。ようやく藤内小屋の屋根が見えた。
藤内小屋には自衛隊の若い隊員らが屯していた。訓練の一環だろうか。小屋のオーナーに聞くと恒例のロッククライミングの訓練になっているとか。小屋の再建、周辺の登山道の整理、片付け、モンベルの小屋の建設、など多くを自衛隊員の活躍で成し遂げられたと言われた。
小屋を後にして、登山道を下るがここまではやられなかったと見える。しかし、かなり下ったところで左岸へ渡渉があり、再び「七の渡し」の渡渉がある。これは登山道を付け替えたようだ。「七の渡し」のすぐ下流に大堰堤を工事中だった。渡りきるとまた右岸の山腹を上下しながら河原の車道に下る。工事中でゲートがある。そのまま下ると蒼滝トンネルの近くに着いた。
ここからスカイラインをPまで登り返す。途中から表道、三つ口谷の道標に従って山道に入ると百間滝の下流にかかる橋をくぐってスカイラインに出る。Pはすぐそこだった。
スカイラインを一緒に歩いていた夫婦連れから道を聞かれた。「湯ノ山温泉はどちら?これをそのまま登ればいい?」と武平峠に向かうので「いいえ、反対ですよ、どちらから」、湯ノ山から「菰野富士に登った」らしいが帰り道を違えてそのまま登ってきたらしい。そこで、「じゃあ、湯ノ山温泉への登山道まで案内しましょう」、と同乗させて、蒼滝トンネルを出たところで降りて案内した。
見ると奥さんはハイキングシューズだが、旦那はスニーカーなので滑らないように注意して別れた。そんな靴で歩くところじゃないですよ。車中で言うところは今夏、ツアーで富士山に行くとか、それでトレーニングらしい。夏が近づけば御岳にもトレーニングで行くという。クラブツーリズムっていう会社らしい。
藤内小屋でも聞いたが、名古屋の著名なバスツアーは4台でどっと来るとか。そのお客は道が悪いと不満を言うらしい。バス会社もちゃんと説明してないようだ。登山道が整備されている、ということを素人でも歩きやすい遊歩道くらいに考えているのだろう。鈴鹿はハイキングやピクニックの山ではない。これじゃあ、山岳遭難、遭難騒ぎは減ることはない。
しかし、山は最高だった!ウグイス、コマドリも鳴いた。新緑の山肌。山笑う季節の真っ只中だ。北からの乾いた爽やかな風である。
希望荘で一風呂浴びてR1で帰名した。
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