南川金一『山頂渉猟』を読む2008年04月26日

 先週4/20の継母岳スキー登山は登頂を強行した結果、日没に捕まってわずかだがヘッドランプを灯しての下山となった。ルートが西側であったから日没後でもまだ明るさを保っていた。森林帯では闇であったが林道に出ると月夜であった。余り記憶にない際どい下山であった。
 さて今回は未踏だった継母岳をゲットした。そして前山の上俵山を通過したことに新に思いを振り返った。潜在意識にしまわれて忘れていたがこの山も御岳の前衛ながら2000m峰である。いつかは登るつもりでいたのである。
 表題の『山頂渉猟』は日本の2000m以上の山642山を完登した記録の本である。その中で道のない山は200山あり本書では162山が取り上げられている。登山道のない上俵山も入っている。そして辿ったルートもほぼ同じであった。一度無雪期に試みヤブで果たせず、3月末の残雪期に3日かけて上俵山を登った。
 著者はマイカーを使わず、スキーも使わないからアクセスも徒労と思えるほど時間をかける。公共交通のはずの飛騨小坂、濁河温泉間のバスも事前の予約制というから登山以上に大変なことである。
 こうしてみればマイカーで前夜の内に駆けつけてスキーで日帰りしてしまうなんて破天荒なことである。
 継母岳からの俯瞰で気になったのは三浦山であった。この位置的にいやらしい山も著者は大変手間をかけてトレースしている。まず剣ヶ峰に登り継母岳に下ってⅡ峰、Ⅲ峰と辿る。そして溶岩台地の危険な箇所を辿って三浦山をゲットした。そのまま往路を戻った。そして山麓は樹林の海だからとても下からは登ってこれないだろうと述懐している。
 継母岳から下山して兵衛谷から上俵山へ登り返す際に鞍部に着いた。ここから国境尾根を辿り継母岳に逆行して三浦山の標高に達した辺りからトラバースして行けば登頂できそうだと思った。スキーなら1日で2座トレースできる。
 いずれにせよ御岳西面のこの辺りは秘境である。3日あれば摩利支天山に突き上げる兵衛谷の遡行も面白いだろう。年を取らないうちに行ってみたいところがまた増えた。

HimalayanBreezeを聴く2008年04月26日

 HIMALAYAN BREEZEとはヒマラヤの風のこと。今日は名古屋市栄の愛知県芸術劇場小ホールで行われたネパール音楽を鑑賞した。ネパールでバンスリと呼ぶ竹笛を主にギター、マンドリン、太鼓、などで構成する歌舞音曲である。3年ほど前にも日本山岳会の100周年記念コンサートで聴いたがヨーデル、アンデスの音楽に埋れてしまっていた感じであった。今回はネパール音楽だけの催しである。
 竹笛を吹くのはパンチャラマさんのみ。ネーパールの天才的なミュージシャンとの触れ込みである。要するに正規の音楽教育を受けていないで直感的に学んできた人であろう。
 広く見渡せばアジアは竹の文化圏である。インド、中国、朝鮮、日本も竹笛はある。奥三河で毎年冬に行われる花祭も竹笛を主に設えた場所で踊る湯立て神楽の一種である。ネパール音楽とてそういった竹笛音楽の文化圏の中に入ろうか。ネパール神楽とでもいえようか。
 西洋音楽の影響を受けてリズミカルであるが本来は素朴な音楽だったと思う。ヒマラヤの山々を神々の座ということもある。神へ歌舞音曲を以って奉納する心はいずこの国も変わらないのであった。
 279席はほぼ満席に見えた。マイナーな音楽ながら盛況の内に終った。舞台での踊りに同調した若い娘らが舞台下で踊るハプニングがあって興に載っていた。約30年前の竹の子族の踊りを彷彿させた。