春望 杜甫2021年03月25日

『杜甫詩選』(岩波文庫)

国破れて山河在り
くにやぶれてさんがあり

城春にして草木深し
じょうはるにしてそうもくふかし

時に感じては花にも涙を濺ぎ
ときにかんじてははなにもなみだをそそぎ

別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
わかれをうらんではとりにもこころをおどろかす

烽火 三月に連なり
ほうかさんがつにつらなり

家書 万金に抵る
かしょ ばんきんにあたる

白頭 掻けば更に短く
はくとうかけばさらにみじかく

渾て簪(かんざし)に勝えざらんと欲す
すべてしんにたえざらんとほっす

・・・超有名な漢詩である。敗戦後に日本に復員する兵士にはとりわけ心に響いたであろう。