伏木貞三『近江の峠』を読む・・・古道学入門2022年03月04日

 当初120ルートの山岳古道を選定はしたが、何か重要な古道が漏れていないかとの懸念があり見直している。それは当然であろう。山座数よりも多く、記録されないから多くは消滅していく。
 そして山岳古道なので山と結びつかないと選定の意味は薄れる。ほとんどは山越えの道である。さっきまで伏木貞三『近江の峠』を読んでいた。湖国というごとく滋賀県は周囲はほとんどが山である。わずかに中山道と淀川沿いのみ開かれている。否中山道も山には違いない。
 古道学という学問は聞いたことがない。合っても良いがそんな本の題名は知らない。そうではあるが、高桑信一『古道巡礼』、藤森栄一『古道』、同『かもしかみち』などがある。
 結局古道学は書誌学的な知識が要る。様々な本に断片的に伝えられているからだ。柳田学から読み解くようなもので偉大な読書の産物である。それでもこの事業が完成したら古道学の嚆矢になるかも知れない。