保坂正康『なぜ日本人は間違えたのか』(新潮新書)2025年10月13日

 こんなテーマの本が以前から出版される傾向にある。戦後80年の切の良さでまたまた反省をさせられる。
 今日の中共の喧しさはR・F・ジョンストン『紫禁城の黄昏』を読んでいないことで歴史認識の違いからくるものであろう。1945年の敗戦まで中国大陸の国家は
1 満州国
2 中華民国
3 チベット
4 モンゴル
5 ウイグル
に分かれていた。
 1949年10月1日にこれらを包含した中華人民共和国が成立した。以後我々の認識は統一中国に従う。さらに1972年の日中国交正常化で中華民国は無くなった。一つの中国の言い分に従った結果だ。
 日本がこうだから中国もこうだろうとの認識の違いでずれていく。日本は侵略戦争で中国大陸を奪ったなどと批判を真に受けてしまう。満州国は中華民国とは違う国だったのである。
 中華民国は毛沢東と蒋介石の戦争の結果として負けた蒋介石は台湾に逃げた。台湾は中華民国を名乗り、本土は毛沢東が支配する中華人民共和国になった。満州国は日本の敗戦で中華民国に引き継がれて、更に中華民国との内戦で敗れて中華人民共和国の領土になった。
 歴史認識としては日本はシナ保全の理念で大陸に行った。すなわち欧米列強を中国大陸から追放する狙いである。大東亜戦争という。ところが現代の中国はこれを認めない。