奥美濃・瓢ヶ岳を歩く2015年05月03日

 5/4から5/6は本格的な捜索活動をすることになって北アルプスの白馬五竜に向かった。ところが高速道路が朝から渋滞で動かない。中央道がだめなら東海北陸道へと、瑞浪JCTで迂回したが美濃JCTもノロノロ運転だった。そこで高速から下りた。R156も渋滞中で万事休す。
 そうだ、山をひとつ登って時間を潰すしかない。というわけで瓢ヶ岳を思いついた。もう10年以上後無沙汰している。
 美濃ICから長良川右岸の道を走り、板取川沿いに登山口の片知溪谷に行く。従来の登山口にはボルダーらの車が一杯止まっていた。看板を見ると新しく中美濃林道からも登山口ができたようだ。片知からだと登り1時間半、郡上市と関市の境界の登山口ならば30分程度と踏んで行く。登山口は標高1020mくらいだから比高150m弱。地図は道路地図しかないが立派な案内の看板で十分である。
 鈴をつけて歩き出すと最初は平坦な山腹の道だ。すぐに宮奥登山口との分岐に着いた。高賀六社の一つである星宮神社は粥川谷の奥にある。更に林道が延びて登山道がつながっている。途中で新しい山道ができて、山頂へダイレクトに登れるようだ。
 分岐からは下ばえのクマ笹の葉が美しい。今は竹の秋で、竹が枯れる時期に当る。笹も竹の一種なので葉の周囲が枯れて白く見える。新緑の林も美しい。1155mの独立標高点のピークを過ぎると高みがあるのであれが山頂か、と思いきや奥瓢ヶ岳だった。一旦急降下して湿地を登りかえすと、骨ヶ平からの道と合流してすぐ山頂だった。展望は良好だが天気が良すぎて遠望はできなかった。約30分のミニハイキングであった。往路を引き返す。
 下山後は高賀神社の円空記念館を見学。円空の木彫りの円空仏が有名だが、和歌が注目されていると知った。1600首が残されているそうだ。窓口で頒布されている本を見ると、係り結びの和歌が多く、古今和歌集に学んだものと思われた。円空の仏は芸術ではなく、祈り、それもめったに念仏を授かれない下層民の祈りを代弁したものか。円空の行動範囲は相当な広がりがあったようだ。
 神社の脇に猿虎蛇という伝説の妖怪の像があった。この妖怪は粥川谷のウナギが藤原高光を案内して、退治、その死体は和良村の念興寺に持ち帰られて骸骨が安置されている。猿なのか怪しいと思うのは角が生えていることだ。伝説だから突っ込みはできまい。
 高賀神社は虚空像菩薩が祀られている。神様が仏の形になって現れたという、いわゆる神仏習合という。権現の意味も分かろう。非常に古い。名刹であった。高賀山は1等があるので早くに登ったし、宮ヶ洞谷からも遡行した。また登る機会があるだろう、と辞した。高賀水の湧くところでは人だかりができていた。R256を経由してR156に出た。そこから毘沙門や白尾の写真を撮影して、高鷲ICからまた高速に入ったがノロノロ気味だったので荘川ICで出た。R158を松本まで走って、夕食にと回転寿司に入ろうとしたが行列。諦めて白馬五竜入り。1日中渋滞に悩んだ。

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