新刊案内!洞井孝雄『安心登山の技法』2012年03月13日

2012年月25日、東京新聞から刊行。1500円+税。
 著者は1978年以来の登山家にして、愛知県勤労者山岳連盟会長など、山岳団体の運営にかかわり、現在までに指導的立場で活躍してこられた。
 内容的には帰納法で安心登山を示唆する。技法というのはある山での教訓は別の山でも生きるから参考に、というほどの意味と思う。
 登山の啓蒙書は著者の権威を振りかざして、教条的になりがちですが、本書では実際の登山での経験で得たことを教訓として導き、読者に考えを促す。例えばP75からP81の登山計画書についての件(くだり)は時代が変わっても変わる事のない真理である。
 登山界は民主的ということが通用しない世界でもある。登山の指導者というのもは机上の理屈だけではすぐにはがれてしまう。あれはどうなんだ、この場合はどうか、などあちこちから意地の悪い意見、批判などが飛び交い、うまくいっても報酬はないのが普通である。
 本書を読んでもらって参考にし、多発する山岳遭難を極力減らしたいという著者の願いが実現すればそれが報酬ということになろうか。

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