『新日本山岳誌』改訂版作業終わる2015年03月20日

 3/18に本腰を入れて朱筆を入れ、1日冷まして、また目を通すと出てくるものだ。松阪市が松坂市になっていた。これは間違えやすい。津市の経ヶ峰は地形図の表記の経が峰に戻した。天狗倉山の呼称はてんぐらさんが正しいのだが、てんぐらやまになっていたのでてんぐらさんに訂正した。ネットではてんぐらやまだと70万のヒット数、てんぐらさんはわずか6万しかないのはなぜだろうか。
 正しいものが通らず間違ったものが通るのは、世間の趨勢には逆らえず、ということか。
 例えば、白馬岳の山名は今では誰も疑う余地がない。正しくは、代馬岳であった。雪形に由来するものだから、だれでも白馬に想像が行く。ところがこの代掻き馬はネガ型であり、地肌の黒い馬の形を指しているからややこしい。現地を見もしないで白馬を書くようになり、村の名前まで白馬村になった。
 東海支部の担当は三重県、愛知県、長野県南部の一部で約90座あり、その全ての山に目を通した。山の位置の関係で市町村の変更の影響を多々受けており、多くの山に朱筆が入った。編集者にメール便で送付して役目を終えた。

 昨年暮れからここのところ、校正ばかりやっている。つい昨夜も支部報の記事で発見したのは、私には初見の画家の氏名だった。
 原稿には「その後藤雅三、」とあったが、何かおかしい。「その後、藤雅三」ではないか、句読点が漏れているのではないか、と検索すると、立派な画家の氏名と判明した。字面だけを追っていると後藤雅三でも分からないまま、通してしまいそうだ。世界的なコンクールに選ばれた会員の絵の紹介だっただけに折角の記事が台無しになるところだった。最後まで気の抜けない仕事である。字のミスのみならず、文全体の流れの中でおかしいと感ずることが大切だろう。この場合だと句読点一つで不在の画家の名前が紹介されるところだった。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
日本で一番美しい山は?
ヒント:芙蓉峰の別名があります。

コメント:

トラックバック