朝日連峰で4人が気象遭難2023年10月07日

 7日朝、那須町湯本の朝日岳(1896メートル)の登山道付近で、60~70代とみられる男性2人、女性2人の計4人の遺体が見つかった。那須塩原署によると、身元が判明したのは、さくら市、無職男性(69)、宇都宮市、無職女性(72)、大阪市、医師男性(65)の3人で、残る1人は70代の女性。同署は4人が遭難したとみて、残る1人の身元や詳しい経緯、死因などを調べている。

【動画】速報・那須の朝日岳で遭難か 男女4人の遺体発見

 那須塩原署や那須消防署によると、前日の6日午後0時25分ごろ、男性から「男2人で登ったが、1人が低体温症で動けない」と110番があった。4人は複数のグループとみられる。

 同署などによると、最初の通報の約15分後には別の登山者から、「2、3人動けない人がいる。滑落した女性を1人引き上げた」との通報もあった。警察と消防計約40人態勢で救助に向かったが風が強く、二次被害の恐れがあるとして6日午後5時に活動を中断した。

 7日午前6時10分から計51人態勢で捜索を再開し、同7~8時の間に4人の遺体を相次いで発見。発見場所は3カ所に分かれ、最初に男女1人ずつ、その後、女性1人、男性1人を見つけた。4人は登山服を着ていたという。宇都宮地方気象台によると、6日正午ごろの現場付近の気温は13度前後で、最大瞬間風速は14・5メートルだった。