大台ヶ原山へ②2022年08月21日

 朝6時ごろ起きた。外はざーざーぶりの雨だった。計画が流れてゆく感じがした。朝7時の朝食をとる。焼鯖が旨い。ザックを整理して外に出るがまだ傘が要る。車の外で準備中に雨が止んできた。それじゃとカッパの上着のみ着て尾鷲辻への踏査を試みた。
           雨の尾鷲辻へ
 登山口は日出ヶ岳と同じだが少し先で右へ分かれた。昨日と同様にオーバーユースに備えてほとんどはコンクリートで固めてある。そしてほぼ水平の道である。日出ヶ岳から流れるシオカラ谷の流れは1540mなのでやや下り気味であり、1580mの尾鷲辻まではやや登り気味である。尾鷲辻には東屋が建っているので雨具のズボンも着用した。近くにはオレンジのテープが巻いてある。これは下部では尾鷲道の印、青色は松浦武四郎の歩いた標になっていた。
        尾鷲道をちょっと足を踏み入れる
 東屋を出ると今までの整備され過ぎた道とは違い途端に山道らしくなる。それに雨水も溜まって歩きにくい。比高80m下って1550m付近からジグザグの巻き道の下りに入る寸前で引き返した。できれば堂倉山の山頂でも踏めれば良いなと控えめの目標はあった。ここから1500mまで一気に下がり、さらに1450mまでだらだら下ると堂倉山との鞍部である。約20m登り返すと山頂だ。約150mの比高を登り返すのだが雨では止む無し。
 尾鷲道の道標のある下り道の始まりで引き返したが往きには気が付かなかった道標も見つかった。昭文社の地図でもこの先は未整備を示す破線路になっている。つまり古道のまま廃道の運命であり、わずかな好き者が歩いているに過ぎない。途中に避難小屋はなく、水場は地図にはあるが実際には流れていなかった。常水ではないので縦走には大量の水を担ぐから体力とRFの力が試されるコースである。
 山上に戻ってビジターセンターの軒先で濡れ物を脱いで乾いた着物に着替えた。雨は小止みになり大峰山脈付近には晴れ間も見えた。終わったら晴れたのだ。成果は挙げられなかったが尾鷲道への知見は若干でも深まった。
        名古屋へ帰る
 ワイパーを作動せずに帰路についた。朝方の大雨だとがけ崩れなども心配したのである。ドライブウェイを走ると稜線と路上が同じになるので川上村の山々が見えた。中でも雲海に浮かぶ白髭岳の三角錐の立派な山容が素晴らしかった。日出ヶ岳に登った際はついぞ気が付かなかった。1378mの標高は300m以上も低いので目立たないのだ。1403m辺りだろうか。同じ目線の高さで堂々と聳えている。今西錦司が83歳の時、1500山目に登った記念碑的な山である。
 伯母峰峠もまた来てみたいところだった。そこからぐんぐん高度を下げてR169に出た。後は同じ道をたどり帰名した。