写真展「東松照明の全仕事」を観る2011年04月24日

 午後遅くになってから白川公園に向かう。地下鉄伏見駅を降りて名古屋市科学館の前を通ると裏手にある。科学館はイベントでもあるのか子供が一杯入場待ちしていた。
 公園の樹木はすべて喬木というほどの高さに育っている。林下にはヒメシャガが一杯咲いている。植えられたものにしても中々自然味がある。喬木のうちの針葉樹はメタセコイアだろうか。左側にはハナミズキの白いがややおおぶりな花が咲いている。
 名古屋市美術館に入る。1100円也の入場料を払う。当時の現代をリアルに切り取ったモノクロの写真が展示されている。写真の記録的な面を強調している。「課長」という写真は何を語るのでしょうか。1958年だから昭和38年だ。その当時の課長の仕事は富裕者から納税してもらうことだったという。
 そのバックには代書人の大きな看板がこれまたリアルに切り取ってある。確か、小津安二郎の映画「東京物語」(昭和28年)の中盤にも代書の看板のショットがあって何を言わんとするのかとまどう。
 沖縄の基地と村と人、長崎の爆心地と被爆者のリアルな写真は今大騒ぎしているフクシマの最悪の事態を予言するかのような妙にリアルさが伝わってくる。
 後はさらっと嘗めるように観て終わった。東松照明氏は1930年生まれというから御年は81歳になる。23日のオープンには体調不良で出られなかったと新聞は伝える。写真が貴重なモノからデジカメの普及で一気に遍在化した。それは映像へと進化している。
 東日本大震災もリアルタイムで動画や写真が観られるようになった。16年前の阪神大震災ではまだ無かったものだった。時代が変わっても変わらないものは現実を直視したい欲求か。
 4/23から6/12まで。9:30~17:00まで。金曜日は~20:00まで。

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