あるベタ記事2011年09月04日

 今日も朝から強風が吹き荒れる。外へ出たいが億劫になるのでまた、コラムニスト・高山正之氏の本を読み耽る。
 今日の朝日新聞朝刊7面に「孫文と梅屋庄吉交流展覧会開幕」の見出しのベタ記事が目に付いた。7面は国際情報が満載される。発信元は香港で林望となっている。(まさか、あの書誌学者ではないでしょうね。)主催者、場所は書いてないが3日から開幕したそうだ。
 記事によると「今年は革命100周年にあたり、中国の近代化の幕開けを支えた日本人の存在を通して中国や香港の人々の対日歴史観に新たな視点を提供する狙いだ。」とある。
 孫文の辛亥革命は日本人が資金協力した云々は確か、高山氏のシリーズにも触れていた箇所があったので再読したが探すと容易には見つからない。重要な語彙は索引を付録でつけて欲しいものだ。
 新潮文庫『サダム・フセインは偉かった』の”偉そうに見せるコツ”という見出しにあった。文章は軽く書いてあるが内容的には重い。この中で「日本は彼を励まし、カネをやり、失敗して追われれば匿ってもやった」という件。ここでは借金とある。
 もう一つの見出し”白人に媚びる支那人”の中にも「そうやって面倒をみてやった孫文は、白人国家と日本を天秤にかけて結局はソ連になびいた」とも。高山氏は日本人の援助を受けながら結局、欧米側に裏切った孫文の不実を指摘した内容の文だった。その中に梅屋庄吉の名前までは書いてなかった。
 梅屋庄吉と孫文でググって見ると東京国立博物館で7/26から9/4まで「孫文と梅屋庄吉 100年前の中国と日本」の特別展が開催されていたことが分かった。行ってみたいが時すでに遅し。主催は同館と毎日新聞だが中日新聞や朝日新聞から報道された記憶がない。見落としだろうか、有意義な展示会とおもうが他社だと無視するのだろうか。
 毎日新聞のHPに飛んでいくと日本に亡命中の孫文と日本人女性の内縁関係から生まれた孫まで存在していることも知った。
 欧米は支那を物資で支援し、日本を孤立させて戦わされた。今後、日中は何があっても戦わないことだ。日本は負けたが欧米の植民地は独立し、解消した。植民地を無くした欧米は今や国家財政が貧窮して小国に落ちぶれた。これは大きな成果だったと思う。
 敗戦国なのに世界第三位の経済規模を誇るまでに復興した。しかし、そのことが日本憎し、と今も様々な妨害や恨みにつながっている。
 歴史の真相は広く、深い闇の中である。高山氏の本はそうした闇に光を当ててくれる。