梅雨夕焼け2013年06月14日

 いよいよ空梅雨の傾向あり。降りそうで降らない。泥で汚れたマイカーの洗車を延び延びにしていたが今日こそはと洗車してさっぱり。内側の窓ガラスも水拭きした。ゴム部分に黴が生えている。こんな場所では俳句にはならない。

 スーパーに寄った。レジ待ち中にはお母さん風の女性が幼児を「剣」と呼ぶので、ご主人は山やさんですか、と聞くとにっこり肯かれた。こんなところにも夏山インの気がする。ところで、明日はNHKの登山教室で錫杖ヶ岳へ随行の予定。この時期にこんな低山もあるまいと、気が利かない委員をうらんだ。

 帰り際に西空を見上げると夕焼けだきれいだ。これは梅雨夕焼けか。

 帰宅後、俳句会を休んでいた女性から久しぶりに電話があった。家事のことでストレスが高じて句作どころではなくなったんだが、所詮、人生のことはすっきり解決することは少ない。諦めて、句作を再開する由。人生は諦めなんだ。ここまではやりたい、すっきり解決したい。中々できないとストレスがたまる。

 芭蕉の人生も諦めではなかったか。伊賀上野の若殿が早世して仕官をあきらめ、江戸へでて、江戸城の土木工事の監督に飽き足らず、俳諧の道も小金持ち相手の宗匠生活を見切り、妻帯を諦め、野晒しを覚悟の旅に人生を見出す。俳諧の他に道なし。生きるということは自分が一番真剣に取り組む仕事を見出すこと。

 株式投資の指南書にも株の利益は諦めなんです、とある。もうこれでいい。黒字ならいうことなし。赤字でもこの程度の損で済んだか、という諦め。とことんまで相場に付き合うと追証に追いまくられ、資産形成どころか自宅を失いかねない。自己破産への道もある。株式投資で財を築くも、破産は数知れず、ピストル自殺したものもいる。

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母が子に「剣」と呼ぶや梅雨夕焼

洗車して拭くや額の汗ぬぐう

明け易し寝覚めの悪き本の題