新刊 中村富士美著『「おかえり」と言える、その日まで』新潮社2023年04月13日

 FBのタイムラインで見た新刊。アマゾンで注文。登山には素人の出版社だが編集技術には手練れを多数かかえる。生々しい山岳遭難の事実をどんな内容にまとめられているか興味深々。著者は看護師なので遭難死した登山者のリアルな描写になることは想像できる。加えて家族の姿にも寄り添う。
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 発見の鍵を握るのは、行方不明者の「癖」。プロファイリングによる捜索実話。
「せめてお別れだけでもしたい」ーーいくら探しても見つからないという家族から依頼を受け、著者は山へ向かう。たとえ身近な低山でも、運命の分かれ道は登山道の随所に潜んでいるのだ。家族のケアをしながら丹念に話を聞き、プロファイリングで消えた足跡を辿る6つのエピソード。予防と早期発見に役立つコラム付き。

【目次】

はじめに

第1章 偶然の発見
登山経験がほとんどなかった著者が、小学生が遠足で登るような山で2人の遭難者の遺体を見つける。地元の里山で、そんなことが……。衝撃を受けた彼女は、「山岳遭難捜索」の世界へ足を踏み入れることになる。

コラム 山の看護師 

第2章 母が帰らない
60代の女性がひとり埼玉県の奥秩父へ登山に出かけ、行方不明になった。登山前 の行動をよく調べてみると、彼女は友人から手渡された「写真」を参考に山に入 っており――。

コラム 捜索費用・保険

第3章 一枚の看板
埼玉県秩父槍ヶ岳で、男性が忽然と姿を消した。利用した登山道をプロファイリ ングから推定し、捜索を進める中で、ある気になる証言が。「その日、山頂を示す 看板の矢印が反対側を示しているように見えた」。

コラム 帰りを待つ家族の気持ちの変化 

第4章 捜索の空白地帯
神奈川県丹沢の沢登り制覇を目前に、ある男性の行方が分からなくなった。テント近くにビールも冷やしたまま、一体どこへ? 広大な範囲を捜索した末、遺体 が見つかったのは「誰も見ることのない」場所だった。

第5章 目的の人だけが見つからない
日光で縦走に挑んだ男性が遭難した。全く足取りが摑めないまま時間だけが過ぎ ていく。捜索を広げていく中で同じ山で遭難していた2名を発見。そして、遭難者につながるヒントが出てくる。

コラム 遺留品

第6章 長いお別れ
新潟・群馬県境の巻機山。雪がまだ残る季節に、男性がひとり山に入って消息を 断った。すぐに見つかると思われたが、2年経っても行方知れず。裁判所から、 危難失踪認定を受けた2日後に、遺留品が山で発見された。

著者について
中村富士美(なかむらふじみ) 1978年、東京出身。山岳行方不明者遭難捜索活動および行方不明者の家族サポートを行う民間の山岳遭難捜索チームLiSS代表。DiMM国際山岳看護師、(一社) WMAJ(ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパン)野外災害救急法医療アドバイザー、青梅市立総合病院外来看護師。遭難事故の不明者について、丁寧な取材をしながら、家族に寄り添った捜索活動を行っている。また遭難捜索や野外救急法についての講演などの情報発信もしている。

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