長沢和俊『楼蘭王国』2021年02月03日

 1963年角川新書から加筆修正した1988年の徳間文庫版である。アマゾンにもレビューはなく取り付く島がない。本の内容をコピペすると
「内容説明
茫漠たる砂の海、白雪皚々の高原、七彩に輝く氷河や峡谷、それらを縫い、ラクダの白骨を目印にキャラバンが進んだシルク・ロード。1900年春、探検家ヘディンによって発見された楼蘭王国の王都クロライナは、かつてシルク・ロードの要衝として無類を繁栄を誇り、晋の西域進出とともに突如、廃墟と化したオアシスであった。夥しい装飾美術品、古文書等をもとに西域学の泰斗が神秘の国の全貌に迫る名著。

目次
序章 シルク・ロードのほとり
第1章 幻の古都を尋ねて
第2章 さまよえる湖
第3章 ローラン王国の繁栄
第4章 カローシュティー文書は語る
第5章 底辺に生きた人々
第6章 砂漠をおおう戦火
第7章 クロライナの夢のあと
第8章 東西文化の交流」
以上

 著者についてはウィキペディアからコピペすると
「略歴
1957年(昭和32年)、早稲田大学第二文学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科博士課程を修了。東海大学講師、鹿児島短期大学教授を歴任する。
1966年(昭和41年)、シルクロード踏査隊の副隊長として、現地史跡を調査する。

・・・日中国交正常化は1972年のこと。当時は中国へは入国できないからパミール以西ということになった。
 この踏査隊は深田久弥(1903年~1971年、作家)、長沢和俊(1928年から2019年、学者)、鈴木重彦(1933年~2001年、日本山岳会東海支部)、藤原一晃(白水社)、朝日新聞が援助した関係で社会部高木正幸記者、カメラマンの関沢保治、朝日テレビの吉川尚郎の7名の自動車旅行であった。
 後に共著で『シルクロード 過去と現在』(白水社)を出版。パミール以西のシルクロードものの嚆矢だったと思われる。

1975年(昭和50年)、早稲田大学第一・第二文学部教授。
1980年(昭和55年)、『シルク・ロード史研究』にて、文学博士(早稲田大学)の学位を取得。定年後は早稲田大学名誉教授。就実女子大学教授に就任。
著書
『シルクロード 東西文化のかけ橋』 (校倉書房、1962年/校倉選書(増補版)、1979年)
『シルクロード』 講談社学術文庫、1993年 ISBN 4061590863。再訂版
『楼蘭王国』(角川新書、1963年/新版 レグルス文庫:第三文明社、徳間文庫)
『敦煌』(筑摩書房(新書)、1964年/新版 レグルス文庫:第三文明社、徳間文庫)
『チベット 極奥アジアの歴史と文化』 校倉書房、1964年
『ネパール探求紀行』角川新書、1964年
『日本の探検隊』早川書房(新書)、1966年
『シルクロード踏査記』 角川新書、1967年
『シルクロード遍歴』角川選書、1985年 増補版
『日本人の冒険と探検』(白水社、1975年、新装版1998年)
『パゴダの国へ ビルマ紀行』(NHKブックス、1977年)
『世界探検史』(白水社、1978年、新装版1996年/講談社学術文庫、2017年)
『シルクロードの終着駅 正倉院への道』(講談社現代新書、1979年)
『シルクロード史研究』国書刊行会、1979年
『東西文化の交流 新シルクロード論』白水社、1979年、新版1986年
『探検学 未知の世界に挑んだ男たちの記録』大陸書房、1980年
『シルクロード 歴史と文化』角川選書、1983年
『シルクロード文化史』全3巻、白水社、1983年
『シルクロード踏査行』くもん出版、1983年
『西安からカシュガルへ』旺文社文庫、1986年
『シルクロード博物誌』青土社、1987年
『シルクロードの旅人』徳間文庫、1988年
『海のシルクロード史 四千年の東西交易』中公新書、1989年
『楼蘭古城にたたずんで』朝日新聞社、1989年
『楼蘭王国史の研究』雄山閣出版 1996年 ISBN 4639013477
『シルクロード波瀾万丈』 新潮社 2000年 ISBN 9784104341016
『遥かなるシルクロード スケッチガイド 北京からイスタンブールまで』里文出版、2000年。画文集
共編著
『シルクロード 過去と現在』深田久弥共著、白水社、1968年
以下略
・・・以上のデータからほぼ生涯をシルクロード探求に掛けた学者だった。