古書深田久弥・長沢和俊共著『シルクロード 過去と現在』(白水社)を買う2021年02月01日

 午後、上前津の三松堂古書店に行く。日本の古本屋にあった『シルクロード 過去と現在』の在庫を問うとあったので購入。著者は深田久弥と長沢和俊の共著である。定価1200円のところ、古書価格は660円だった。しかし、この本は寿命が長く、35年後の2003年の『中央アジア探検史』の後ろの広告では3398円になっている。初版は1968年で買ったのは1969年4刷だから結構うれたらしい。価格も3倍近くになったのである。
 ネットの書評では「1966年ヒマラヤ中央アジアの碩学、深田久弥、東洋史学者・長沢和俊との4ヶ月の自動車旅行。とはいえ当時中国は入れないので、パミールからイスタンブルまでの半分。 1980年、中国が改革開放で国を開いた直後、東トルキスタンへはいれるようになって日本ではシルクロードブームになったが、それ以前の書。」と紹介されている。多分一時期シルクロードがブームになった記憶がある。それ以前の探求書なのである。

 ウィキペディアによれば
          「シルクロードと日本
 日本には、奈良の正倉院に中国製やペルシア製の宝物が数多くあり、天平時代に遣唐使に随行してペルシア人の李密翳[20](り・みつえい)が日本に来朝したことに関する記録[21]なども残されている。当時の日本は唐代の東西交通路の東端に連なっていたと認識されており、摂津国の住吉津(現在の大阪市住吉区)と、御食国であるる若狭湾(京都府から福井県の南)は「シルクロードの日本の玄関」、飛鳥京や平城京は「シルクロードの東の終着点」と呼ぶことがある。

 シルクロードに関しては近年の日本における学校教育でも取り上げられていたが、歴史やヘディンの著書などに関心を持つ一部の人たち以外には、さほど興味を引く存在ではなかった。しかし、中華人民共和国との文化交流が進む過程でNHKが中国中央電視台とともに1980年に共同制作した『NHK特集 シルクロード-絲綢之路-』によって、喜多郎のノスタルジックなテーマ音楽とともに、一躍シルクロードの名が広く知れ渡ることとなった。」以下略

 そうだった、喜多郎のオカリナを思い出した。
https://www.youtube.com/watch?v=0etr-qhiKzQ

 深田は山の作家だが長沢は中央アジア専門の学者だ。とはいえ、深田も『中央アジア探険史』(白水社、2003年刊)を著した。558ページの大著である。未刊のまままだったのを、死後、深田しげ子夫人がまとめての出版となった。
 深田は68歳で死んだが同行した鈴木重彦も68歳で死んだ。長沢は90歳の長寿を得た。シルクロードの著作も多い。