「親をたづねる子には親を、子をたづねる親には子をめぐりあわせ給え」長谷川 伸2019年10月09日

瞼の母ノート
http://koyaban.asablo.jp/blog/2019/10/03/9160852

沓掛時次郎の歌詞の ♪浅間三筋♪とは
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 新生御園座で長谷川伸の名作「瞼の母」を観劇してきた。第五十回記念 吉例顔見世」の一幕見席2000円を試みた。あらすじを知らない物語はパスして観たい名作のみを観劇する。
 19時に開幕。劇は筋書き通り進む。最高潮は水熊のおはまの居間で忠太郎と対面する場面。セリフがバトルする。

おはま「親子の名乗りがしたかったら、堅気の姿で訪ねて来い」

忠太郎「笑わしちゃいけないぜ、親にはぐれた小雀が、ぐれたを叱るは無理な話よ、愚痴じゃねえ、未練じゃねえ おかみさん 俺の言うことを良く聞きなせえ 尋ね尋ねた母親に倅と呼んでもらえぬような こんなやくざに誰がした」

忠太郎「何が、今更、忠太郎だえ 俺のおっかさんは、俺の心の底にいたんだ 上と下の瞼を合わせりゃ 会わねえ昔のやさしいお母の面影が浮かんでくらあ 逢いたくなったら 俺あ 瞼を閉じるんだ。」

忠太郎「逢わなけりゃ良かった 泣かずに済んだ これが浮世と言うものか」
 閉幕は20時40分頃。結構長かった。一幕見席は2階の最上段にあり見下ろす感じで、役者の表情までは感じ取れない。しかし、役者の動きはかえってよくわかる。私は舞台に向かって右端だったが、中央には白人のお客が団体で観劇を楽しんでいた。義理と人情、意地、忠と孝の世界が分かるのかなあ。
 隣の男客は歌舞伎通らしく、盛んに屋号で声援を送っていた。
 番場の忠太郎は中村獅童で屋号は「萬家~」
 水熊のお浜は片岡秀太郎で「「松嶋屋~」と。

参考:佐藤忠男『長谷川伸論』。渡辺保『歌舞伎手帳』

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