うつくしま百名山・半田山を歩く2019年05月19日

 朝7時過ぎ、朝食後に班分けをして29名が分乗。飯坂温泉福住旅館を出発した。ルートはナビ通りではなく、R4の東の農地を迂回するように走った。西に半田山の容姿が見えた。一番良い形のところを選んだのだろう。粋な計らいである。そうして半田山自然公園を目指した。
 公園への道は車でごった返していた。バスとの行き違いもありしばらく進めなかった。今日は山開きの日。その会場のPへ着くと想像以上に車が止まっている。もう歩き出していた。今日の参加者は500名という。さっきのバスも送迎だったのだ。
 登山口の林道終点まで走るが、狭い道にハイカーの行列が続くので注意深く走った。Pでさっさと身支度して出発だ。頂上へは比高300mもないからすぐだった。山頂へは参加者へバッジを渡すために渋滞していた。しばらく落ち着いてから登頂し、すぐ記念写真を撮って下山した。
 桑折町(かおり)の広報課のスタッフが記念写真を撮影中で、我々の記念写真のシャッターも押してもらった。下山後はPで解散となった。あっけない例会であった。しかし、語り草になりそうな登山ではあった。分乗者2名をJR桑折駅まで送って別れた。

 解散後はいったんR4を二本松市まで走った。安達太良山の麓をR459からR115へ走る。

 かつては30歳代の正月休みにJRを使って南東北の1等三角点だけを狙った変態的なスキーの山旅を思い出す。
 初日の男体山は強風で頂上直下で撤退、二日目は野岩鉄道で移動し南会津の七ヶ岳をスキー登山成功、3日目は鉄道で会津若松駅まで移動し、会津磐梯山のスキー登山に失敗、4日目は郡山駅から磐越東線で青谷駅へ移動し、スキー一式は駅に預けて、阿武隈山地の大滝根山に登頂するが、自衛隊の基地内のためフェンスの外から眺めるだけに終わった。
 さらにJR東北本線二本松駅の旅館で一泊後朝一のバスで安達太良山に向かった。最奥のスキー場からスキー登山で登頂した。これが3
つ目の成果だった。白河駅から三本槍ヶ岳を目指すもバスでPに降りた途端に道が凍結するほど寒気が厳しく、登山に挑戦することもなくすごすごと帰った。
 あの頃は登山技術も情報収集調査も不足して3座登頂、3座失敗の成果で終わった。男体山はその後グループで登った。磐梯山は5/17に雪辱を果たした。日本百名山は北海道で5座、東北で10座、関東甲信越で4座、関西で1座、四国で1座、九州で2座、未踏は合計23座になった。

 安達太良山はいかにもスキー向きのなだらかな山容が良い。大方雪は解けた。そんな馬鹿なことを思い出しながら典型的な山岳路を走った。R115は安達太良山の北麓を抜け出すと目の前に素晴らしい山が忽然と現れた。登ったばかりの磐梯山だった。磐梯の東から南へ回った。5/17に利用した道の駅にまた立ち寄った。
 最後は会津若松市の鶴ヶ城を見学した。駐車場から天守閣は見えず、場内に入ってから見上げた。名古屋城や姫路城をイメージしているからそのコンパクトさに拍子抜けする。松本城もそうだった。今の時代は市を睥睨するほどの威圧感は薄れた。場内には有料で入れるが外から眺めるだけにした。
 山本八重(新島八重)の和歌が展示してあった。何年か前の島津亜矢主演の「 御園座初座長公演 会津のジャンヌ・ダルク~山本八重の半生」を思い出す。Pの入り口には司馬遼太郎の文学碑がでんと構えていた。
 刻まれた言葉は「「歴史を紀行する」や「王城の護衛者」から抜粋した文章が碑に刻まれています。

『会津藩というのは、封建時代の日本人がつくりあげた藩というもののなかでの最高の傑作のように思える。「歴史を紀行する」一九六八(昭和四十三)年より』
『容保が、京を戦場に死のう、といったとき、慟哭の声がまず廊下からあがった。この声は またたくまに満堂に伝播し、みな面を蔽って泣いた。
「君臣、相擁 し、声を放って哭けり」と、この情景を、劇的な表現で会津藩の古記録は語っている。「王城の護衛者」一九六八(昭和四十三)年より』

 このうちの松平容保は、美濃高須藩の出。帰ったら「街道をゆく〈33〉奥州白河・会津のみち、赤坂散歩 (朝日文芸文庫)」も読まなきゃ。

 その後、市内からナビに従い、R252に出て、福島県最奥部をドライブ。六十里越えトンネルを越えて新潟県へ、そしてR117から上信越道に入り帰名。鶴ヶ城見学に要した2時間分、帰宅が午前様になった。

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