はつあきの花2018年08月20日

節黒仙翁
 昨日は遅掛けに出発。どの道路も時間帯のせいか、或いは夏休みも終盤ということか、車が多かった。いつもの茶臼山高原へ向かう。稲武まで来るともう24℃まで下がっている。面ノ木峠までは一気に登る80号を行く。峠から面ノ木園地のPへ。狙っていたのはレンゲショウマと言う花。東京の御嶽山で咲き始めたというニュースでこちらも?と来てみたが。
http://rengeshoma.guidebook.jp/
 園地のPから湿地帯へ下るが、花はほとんど見当たらない。わずかにサワギキョウが数株残っていただけだった。残念。そのまま引き返すのも芸がないのであちこち歩き回ると、フシグロセンノウが見つかった。やっぱり人の目から離れた場所でないと花は残らないのか。一株くらいいいや、と盗掘するマニアとか山野草の業者が虎視眈々と狙っているから油断も隙もない。ここも盗掘されたのだろう。
 諦めて、下って来た遊歩道を離れて山林内の尾根道を登り返す。すると上から老人が2人下って来た。山林パトロールだとか。そういえば、湿地につながる林道入り口に廃棄物の不法投棄を警戒する看板があった。何度かはあったのだろう。
 聞くと、周辺では鹿が増えているという。食べたのだろうという推測を述べた。するとサワギキョウだけがなぜ残っているのかの説明にもなる。あれは猛毒で知られる。さすがの鹿にも毒草は味が悪いのだろう。

 ウィキペディアには「サワギキョウは毒草としても知られる。麻酔などの効能を薬草として利用された例もあるが、危険が大きいようである。
横溝正史の長編推理小説『悪魔の手毬唄』では「お庄屋殺し」の名で登場し、場面を盛り上げた。」と説明される。

 先だって、アテビ平にも花は何もなかったが、バイケイソウの花は咲いていた。これも毒草である。鹿は食えるものは食いつくして行く。結果、毒草も食べ始めるそうだ。そして妊娠中の鹿は中絶する。よやく固体が増えるのが自然に止まる。毒の回った鹿を人間が食べると発狂するという書き込みがあった。鹿肉は注意が要る。
 かつて三河で息子が獲ったまむしを焼酎に漬けてまむし酒を飲んだら死んだ。そんな馬鹿なことはないと、祖父が飲んだら祖父も死んだ。そんな事件があった。原因はまむしの食べた蜥蜴にあったらしい。

 と言うわけで、レンゲショウマも以前はあったが、鹿に食われたのだろうというこになった。成果はフシグロセンノウとサワギョウだけでした。
 追記
稲武の80号線を走った際、夏焼城ヶ山の登山口付近でキツネノカミソリが開花期を迎えたという看板があった。ヒガンバナの仲間で、これも毒草である。昔は囃すほども生えていなかったように思う。鹿が増えて毒草しか残らなくなり、群生するようになったのか。