秋深し!2012年10月21日

 外にでると風がさわやかである。秋深しの思いがする。
 夕方、携帯に入っていた友人に電話すると恵那山から下山中だった。紅葉も始まっているらしい。さては朝の電話は入山届けだったのだろう。
 昨日から今日まで殆ど部屋の中に篭りきりで溜まっていた書籍、雑誌を読みふけった。中韓の読み物を中心に思いは東亜の近現代史ということになる。古い号も一通りは読んでいるが改めて目を通すと、当時の論考もまだ過去になっていない。すべてはこれから起こることだらけである。小さな動きに目を留めると大局を失う。大局だけを把握してきた積もりでも、認識が未熟だったりする。時事は難しい。
 ふっと気分を変えたくて、永井荷風の『濹東綺譚』を探したのだが、見つからない。この2日間探して今日やっと見つかった。パラパラと読むが、続かない。そこで外に出て、レンタル店でDVDを見直すことにした。
 D店で買い物し、行く途中、軽自動車同士の激突事故があったばかりであった。一方は車室が大破していた。もう一台はフロントが凹んで衝撃の大きさを語る。警察官の主導で、ガラスの破片を踏みながらソロソロ通過する。
 目的の店にDVDはあった。ついでに4枚を追加した。「地上の星」の歌で知られるプロジェクトXのDVDだ。戦前、世界有数の航空機メーカーだった中島飛行機の後継の富士重工業が開発したスバルの誕生、今は信じられないような経営の苦境にあるシャープの液晶の開発、無事故で世界に誇る鉄道日本のシンボルの新幹線の物語、他に「風雪流れ旅」の元になった高橋竹山のものの5枚。一週間は楽しめる。60歳以上は1000円のところ、400円でいいという。
 帰るときはガソリンスタンドの値下がりに気づいた。当方は軽油の価格に敏感であるが、118円まで落ちている。10月上旬まではどこを回っても127円だった。そのくせ、長野県では121円だったり、富山県でも120円だった。地方の方が高いのはやむを得ないと先入観があったが、都会の方が割高になっていたのである。
 3.11以来、原発停止の流れから原油が高止まりしていたが、どうやら商品市場からもマネーが逃げているようだ。日本は超円高だからもっと安くなって良いのにと思っていた。
 プリウスなどHBの普及促進、マツダのディーゼルRVがクラストップの売れ行きを示す。日本の車は世界一燃料効率が高い。これで原発が一部再開したり、太陽光電、風力発電が普及してゆくと日本は、益々原油消費が減る。世界経済にも秋風が吹いている。