春星!2012年02月29日

    2/27夜 テントに聞こえる
悲しさに嘆くや春の鹿の声

春星やすんでに天に召されしか

春寒やわが身にまさかありやなしや

    2/28 凍結したコグルミ谷を登る
残雪の谷間をキックステップして登る

雪残る峠に日差し降り注ぐ

雪解けの水の流るる真の谷

春愁の濃き御池岳雪数多

春日といへど心の曇り勝ち

    真の谷から峠に着くと一部分土が現れた
辿りつく白瀬峠の雪間かな

    黄和田尾根を下る途次、残雪も泥に汚れる
春泥や今日(けふ)も手がかりなく下山

    鉄塔204からの眺め
春雪嶺鈴鹿より加賀白山を見し

    先輩宅に寄る
末黒なる畦道を行く鄙の家

捜索は暗礁に?2012年02月29日

 2/27夜から出かけて2/28の早朝から出発。R306のゲートから予断せずに探しながら歩いた。ストックの断片、帽子、着衣などにも気を配る。 R306の雪はコグルミ谷までは除雪されて、ほぼ乾燥路面で一部アイスバーンが残っている程度。その先はまだ残雪があるようだ。開通は4/1以降と聞いた。
 何度か捜索が行われているが雨で大幅に減ったと思いきやまだ相当な雪が残る状況である。斜面の一部に土が露出している。谷底は雪が割れているが上部はまだ雪がある。凍結しているので早朝は神経を使うし、筋肉の負担も大きい。
 水場からは谷が立ってきて急斜面になり、ふーふー言いながら登った。峠には燦々と日差しが照りつけ、眩しい。直進すれば真の谷だが県境稜線に左折して、尾根を下って真の谷に下りた。御池岳はすぐ近くで威圧的に大きい。
 真の谷は一部谷底の雪も解けて水が流れている。対岸の雪の厚みは50センチもあろうか。スノーブリッジになっている場所もあるので右岸左岸を渡渉しながら下った。雪の上に飛び出しているストックの先、手袋など断片も見逃すまいと見渡すが何もない。こんな平和な場所では危険のキの字も感じられない。
 真の谷の分岐から白瀬峠を目指して登るがここも浅い谷間でどんな事故が起きるのか。想定もできない。峠の滋賀県側は土が露出していた。
 要所要所で三重岳連のNさんと連絡しながら報告する。下山は黄和田尾根を選んだ。登山口で出迎えを受けてマイカーまで送ってもらった。四日市のNさん宅で情報を伺ったが何も進展はない。ただ、御池岳の2/12当日は薄日が差す程度で悪天候ではなかったと知った。しかし、それも超ベテランと初心者では受け止め方が違い、決め手に欠ける。まったく謎めいてくる。
 一般登山道はもちろん、危険と思う箇所は再三捜索されている。懸念の残る場所はないので雪解けを待つしかない。先の雨でずいぶん、減っただろうと思ったが鞍掛峠から鈴北岳間の県境尾根には相当な残雪が見える。雪庇の踏み抜きで頭から落ちたか、道迷いによる転落か?雪解けが進めば見えるかも知れない。
 行方不明のNさんが見つかることを祈る。