Nさんは御池岳~藤原岳の何処に?2012年02月20日

南の銚子岳から眺めた御池藤原の連嶺!
 2/12に御池岳から下山する旨の連絡をしながら消息を絶った名古屋市緑区のNさん(44歳)は13日以来の連日の捜索にもかかわらず、発見されなかったようだ。食料は尽きただろうし、燃料もないだろう。ご家族は絶望感を抱かれるだろう。気の毒だが冬山遭難の現実である。
 何も手がかりが発見されないのも謎である。どこに居るのやら。写真で眺めると
 左奥から御池岳1247m、1241mのコブ、奥ノ平1194m、土倉岳1049mと続き、手前に通称T字尾根が左へ派生し、岳山に続く稜線が延びている。ノタノ坂は藪に隠れている。
 奥ノ平の台地から右へ落ちた中央の谷は幕営地?の真の谷で茶屋川の源流になる。その右のピークが冷川岳1054mで、右手前に盛り上がるピークが1143m三角点の頭陀ヶ平という。高圧電線の鉄塔が建つ。白瀬峠(白船峠)はその間の鞍部である。
 1143△から右は天狗岩1171mのピークでガレも見える。更に右が1128m△でその手前の長い尾根が展望丘に連なる西尾根である。ハイカーがよく登る展望丘は写真にはでていない。
 銚子岳の北へ尾根を下れば廃村・茨川がある。右へ治田峠を経て三重県側へでられるし、左へノタノ坂を越えれば君が畑へ出られる。
 この写真に見える一帯はすべて滋賀県側の範囲である。捜索は山稜一帯と三重県側の登山道を中心に行われた。滋賀県は空からも捜索している。ノタノ坂までと、茶屋川林道の除雪をしているとも聞いた。(2/16)そうすれば車で入れるからだ。
 時間の経過とともに生存の可能性は薄れるばかりである。どこに居るのか。初心者だからそう大胆なバリエーションを選んだとも思えない。バリエーションを選ぶなら道間違いは覚悟の上だ。登山道からちょいと外れた藪の中かも知れない。そう思う。体力があるばかりに動転して動き回っている可能性もあろうか。
 3月に入ったら個人的に登って探してみようか、朝からそう友人と話をした。

続・Nさんは御池岳~藤原岳の何処に?2012年02月20日

Mさん、コメントありがとうございます。 
なぜかコメントの返信ができないので本文で返信します。

<小屋番さんの情報から一致する方が一人おられて、もしかしてその方なのではないかと心配しております。現住所、年齢、ユーザーネームも似ており、1月29日30日と鞍掛峠からP1056を往復しています。

 鞍掛峠の登山計画書と一致しますね。

<もしこの方だとすれば、藤原方面は歩いたことが無く、御池も鞍掛峠から御池、コグルミ谷周回ルートと山口冬期ゲートからの国道歩き鈴北直下往復しかなく、他のルートはよく解っていないと思います。

 多分、Nさんだと思います。但し、2/11は大貝戸にマイカーを置いているとか。それで藤原岳を起点にしているのかと思うわけです。

<12日、私は雨乞岳に登りましたが、1000mラインより上はガスで視界もほとんど効かず、また強風も吹き荒れていました。たぶん御池も同じ条件だったのではないかと思われます。

 2/12に白瀬峠に登られた人のコメントでは足跡はなかったそうです。するとコグルミ谷を下山した可能性がありますが捜索はすでに行われています。タテ谷分岐以降を2/18に歩きましたがとても歩きづらかったです。
 2/16の捜索で冷川岳までの雪庇はチエックしました。2/18の捜索で鈴北から峠へ下る途中の尾根はかなりの雪庇が発達していました。右岸尾根も北西の季節風の影響で雪庇が出ていると思います。うっかり乗ると崩落、踏み抜きもあり、犬帰谷に転落のおそれもありますね。

<この方だとすれば、GPSも持っており、あの気象条件の中では知らないルートを戻るより歩いたことのあるルートを戻るのではないかと思います。白瀬峠や藤原岳までは戻らないのではないかと。

 GPSは使ったことがありません。あまり、正確でないとも聞きます。逆にNさんが使っておられたならば真の谷の幕営地でどんな方向を示すのか、知りたい。GPSに従えばNさんに遭遇できるかも。

<私は、カタクリ峠に向かいコグルミ谷を下るか、歩きやすい右岸尾根を下って国道へとエスケープしていったように思われてしかたありません。この尾根ですと犬帰谷に迷い込むか、国道沿いにある落石ネットの隙間にはまり込むか。あるいは、前回のリベンジに鈴北から鞍掛峠に向かったのか。

 犬帰谷だと厄介です。降りるのにザイルがいるようです。荒れ谷の様相です。(西尾氏の本) 

<いずれにせよなんとか見つけてあげたいです。来週の日曜から、天候を見ながら無理のない範囲で御池周辺を歩いてみようと思います。

 充分慎重に行動してくださいね。私は今週は仕事が詰まっていて動けません。3/1以降にまた山仲間と行く予定です。
 過去には30日間北アルプスの山中を彷徨して救助された例、19日間死地を彷徨ったミニヤコンカの奇跡の生還もありました。奇跡を信じたい。
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