2月の俳句2012年02月17日

皚皚と名だたる飛騨の春雪嶺

春雪をことによろこぶ普羅の句碑(富山城址)

坂の町八尾を流る雪解川

軒先に春雪重く垂れにけり

未明より春雪降れり越の国

五箇山の媼や春の雪下し

如月の雪下ろしする媼かな

 *  *  *

春暁やムラは眠りの最中なり

春浅き藤原岳の登山口(大貝戸)

春寒し夫(つま)を待つ身の不憫なり

春ストーブ還れぬ人に与へたし

藤原岳班雪(はだれ)を踏みて谷を行く

春雪山還らぬ友の名を呼べり(同僚、冷川岳にて)

残雪にここぞとかざすビーコンを

尾根行けば踏み抜く春の雪庇

絶好の春山日和も楽しめず

遅き日を空からヘリが捜索す

春山の鹿も驚くヘリの音