永野敏夫『南アルプス・深南部』藪山讃歌-知られざるルート94選2011年08月05日

発行 平成22年8月11日
発行所 山遊塾チロル
発行人 永野敏夫(JAC会員)
制作 羽衣出版 松原正明
 HP=http://www18.ocn.ne.jp/~hagoromo/

 著者は1941年生まれというから御年70歳になられる。それでこんな重厚な山域の本を出版された。よほどの思い入れがあるに違いない。山岳雑誌でもガイド記事を読んだことがある。
 この種の本は以前にも出版されている。平口善朗著『南アルプス山行記』(サンブライト出版 1985年)である。この本も今は古書でしか、流通していないし、内容も古くなっている。しかし、この本のお陰でいくつか渋いルートを登ることができた。そしてこんな登り方、楽しみ方も有るのかと、登山のものの考え方まで変えた。
 名古屋市に在住する登山者にとっては南アルプスよりも中央アルプスの方が取り組み易い。方向転換して中央アルプスの沢登りや藪尾根に注力する一時期があった。未だ未踏の沢が多く、仲間の不足もあって踏破は遅々として進まない。だが、その考え方を学んだことは事実である。
 今も南アルプスは余りにも広く、深く、登山は困難である。1人の登山家が手がけても10年もするともう古くなる。同人がもう一度再踏査して改訂版を出版できれば幸いなことであろう。
 著者は40歳代半ばからつまり、1980年代から南アルプスの深南部に入り始めている。そして一度、『南アルプス 大いなる山・静かなる山 知られざるルート120選』を10年前に出版。そして幸いなことに本書は旧著の増補・改稿の改訂版となった。我々は再び南アルプスの深南部の彷徨の山旅を夢見ることができる。

購入書店 愛知県豊橋市精文館書店本店(豊橋駅前) 2600円
上記羽衣出版のHPからも申し込める。

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