快望の鉢盛山に登る2010年10月18日

 10/17(日)の午前5時起床。集合場所の本郷駅に向かう。6時すでに待っているKさん、Sさんも地下鉄で来て同乗する。中央道から眺める山々は高曇りであるが予報は晴れ。伊那谷に抜けると南アルプスの池口岳が特徴ある双耳峰で飛び込んできた。車中からの山岳同定を楽しみながら北上。松本ICを出てR158から上高地方面に向かった。
 午前9時前、松本市波田支所(旧波田町役場)に寄って宿直の当番から林道ゲートの鍵を預かる。当番は妙齢の信州美人である。再びR158を走り地図で分岐を確認しながら林道に入る。しばらくでゲートだった。天気がよいのかゲート付近から林道に駐車中の車が多かったしすれ違いもあった。何やら神社の取り付けにも多数来ていた。
 終点の旧登山口に着いたがまだ走れそうなので行くとすぐにゲートとなる。3台の先着車があった。
 ここから5.2kmの案内板がある。林道をテクテクあるきはじめた。気温は下界で10度とあったからここではもっと低いだろう。少し飛ばしても汗が噴き出すことはもうない。ゆっくり目にあるいても体温が上がると自然にピッチが上がる。
 途中から穂高連峰の尖端が見え始めた。思わず歓声をあげてしまった。一帯はカラマツの植林であるが林内の紅葉も始まっていた。今日は当たりだな、と予感がした。あと2.2kmの案内板、あと1.3kmの案内板をやり過ごすと避難小屋に着いた。ここからは槍穂高連峰がよく見えた。安曇野、松本盆地を俯瞰すると向こうには浅間山、四阿山、八ヶ岳連峰が丸見えだった。後続を待って一休みしてまた出発。すると甲斐駒が見えた。
 小屋からは針葉樹林の中の山道である。しばらくは岳樺の疎林の紅葉を楽しめたが高度が上がると樹林が高くなり落葉樹が無くなる。緩斜面を歩いたり、急斜面の急登をこなす。朝日村からの登山道を合わせる。急登を凌ぐと見覚えのある権現の庭という高層湿原に着いた。ゴゼンタチバナの赤い実が目立つ。
 避難小屋を横目に見てさらに急登すると2年ぶりの山頂に着いた。これで木祖村、朝日村、奈川村、旧波田町の4コースを完踏した。ここは樹林に囲まれて展望がないのですぐに電波反射板のある広場に移動。
 芝生の広場は腰を下ろして憩うにはいい。誰が植えてくれたんだろう。恵那山、木曽駒、御嶽山、乗鞍岳、焼岳、薬師岳、笠ヶ岳、穂高連峰、槍ヶ岳、常念岳、鍋冠山、大滝山などみな見える。浅間山、四阿山も遠望出来た。中部山岳の展望台の異名に恥ずかしくない眺めである。
 もはや涼しさを超えて寒い。上着を着た。あれだけ暑かった今年の夏もついに去ってしまった。が肌はまだあの暑さを覚えている。下着に木綿のを着用してしまうなんて。風がないからいいようなものの。
 存分に眺めを楽しんで一気に小屋まで下った。早すぎてKさんからクレームが出た。体力が落ちたのではなく暑かったこと、睡眠不足からペースが上がらなかっただけか。自信回復の登山にもなった。
 林道になるとゆっくりペースでも自然に早くなった。ゲートに着いたら4時40分。休みも入れて6時間40分の行動時間だった。大したことはない。薄暮の谷間の林道を下った。R158は予想外の交通量で混雑していた。支所に鍵を返却。中央道も大渋滞となっていた。