映画「晩春」観賞2010年07月04日

 久々に小津映画を堪能した。愛知県図書館の名画鑑賞会の催事であった。開場は13:30というのに13時過ぎには2、30名がずらっと行列を作った。職員が見かねて5分前に開場してくれた。と同時に100座席はあろうかという小さな劇場は大方埋まった。14:30上映までには後ろに予備席も設置されて盛況であった。
 観客はおおむね後期高齢者らしい年齢層が多かった。しかし明らかに若い人もいた。1949年の劇場公開以来61年経過してこの人気ぶりはいかに説明されようか。つい最近も貴田庄著『あるがままに生きて』というタイトルの原節子を回想する本が出版された。原節子は未だ健在なり、と思う。
 今日の映画はその原節子が主演する。また小津映画は初出演になる。公開当時は大きな反響を呼んでヒットした。以来、『麦秋』『東京物語』を主演して紀子三部作が完成した。すべてが名画の誉れ高い。
 DVDで何度か観賞したからもう筋書きを書くのはよそう。新しい発見はないか。うーん、小津映画の中の原節子の花嫁姿はこれが最初で最後ではないか。
 見終わって図書館から中日新聞社脇を通り、愛知県護国神社に行くと大きな茅の輪があった。茅の輪くぐりの催事があるのだろうか。一句詠むまでには至らなかった。三の丸と丸の内の間のお堀跡は今夏草の繁茂で埋まる。
  夏草や昭和を偲ぶ小津映画   拙作

期日前投票に行く2010年07月09日

 午前中に7/11の期日前投票を済ませた。今は不在者投票とは言わないようでいつ変更されたのかな。
 菅首相が消費税増税を打ち上げた件で民主党は支持率を下げているようだ。選挙前に打ち出すなんて何かおかしい。鳩山さんは4年間は上げないと言っていたのに唐突な感は否めない。
 もともと消費税は法人税を払わない赤字の会社にも払ってもらう仕組みである。売上の消費税と仕入れの消費税の差額を支払う。いわば付加価値税の性格がある。赤字会社でも社会的負担は必要である。これで納得したのではないか。
 法人税の減税も同時にやるから疑われる。これも租税特別措置法で大企業は恩典を受けているはず。特に輸出企業は。
 民主党が議席を減らすと大変だ。もともと不安定な政局がさらに不透明になる。リーマンショックが落ち着きを取り戻して来年は日本経済も好況が期待されているのに暗雲垂れこめる気がする。おそらく7/11の結果で最悪だと日経平均株価はどん底まで下落するだろう。
 区役所の投票所には有権者が多かった。駐車場は満杯で外で順番待ちの状況である。それだけ関心も高まっている。批判票に流れると民主党危うし!だろうか。
 私も現時点で消費税増税は反対だ。デフレ解消が先。しかし、日銀はデフレ退治を意識してか金融緩和に振り始めた。都銀を通じて市中へお金を流す算段である。以前のゼロ金利政策の金融緩和では折角のだぶついたお金が外国のヘッジファンドに供給されて海外に持ち出されてキャリートレードに利用された。円を売ってドルに換えて発展途上国に還流されていた。引き締めかかると返済するために一気に円高、株価下落につながった。今回は国内向けなので円安にはならない。アメリカ、EUの経済が破たん寸前なので消去法で日本が買われるだろう。
 英国の権威ある経済誌「Economist」はかつて日本経済が今にも滝から落ちるかのように表紙絵で没落寸前を表現したが今もまだ没落はしていない。しかし、ギリシャの次は英国だと名指しされているようだ。
 それゆえ円高、日経平均高に向かう。株が上がれば消費は増える。円が上がれば輸入が活発になる。輸出企業も原材料が安くなるからいうほどダメージはない。
 会社の財務はいやでも好転する。増して団塊の世代の高いといわれた人件費負担はもう終わった。日銀でも課長制を復活するようだ。成果主義を見直すのだろう。今や企業組織はスリムになったと思う。年功序列が徐々に復活することも考えられる。
 2番底の恐れもしきりに流されるが来年の今頃は明るい展望が開ける気がする。すると法人税、所得税が増えて消費税も自然増する。増税論議は徒労だったということになりはしまいか。基本的には社会主義的な高負担高福祉よりも自民党がいうところのそれぞれが自助努力する社会が住みやすい。
 日本の将来を決するかも知れない大事な選挙である。投票率も高いだろう。民主党内部も締まること疑いない。

捨てる!清掃の一日2010年07月10日

 丸の内の事務所はインターネットで躓いたが一段落。さて大量の書籍を移動してもまだ整理ができない。このところため息をつきながら無為に過ぎた。暑い日は油汚れを落とすのに最適なので一念発起して10日にやることにした。

 金曜夜は最近Uチューブで知った島津亜矢と韓国で待機中の桂銀淑の歌に聞き入った。どれも古い歌であるが同時代の歌である。島津亜矢は初見、桂はTVをよく見ていたころは聞いた記憶があった。かすれ声(ハスキーボイス)に特徴があるが中々の美貌であり、性格も良さそうな好感のもてる歌手である。
 島津の歌い方はかなり力が入ったもので若い頃の都はるみに似ている。顔も何となく似ている。検索すると偶然だが都は中日劇場、島津は北名古屋市で共に11日に歌謡ショーで来名する。
 Uチューブで聞けるだけ聞いたがどれも上手い。「岸壁の母」の浪曲調、松田聖子の「あなたに遭いたくて」のポップス調、三橋美智也の「哀愁列車」の歌謡曲、他民謡調などみな歌いこなす。聖子の歌では最初は聖子かと思ったほど声の出し方までそっくり。聖子は腹の底から声を出していなかったのだな、と思う。
 幼児のころから喉自慢荒しだったとか。14歳でデビューし、現在39歳だから25年間歌っているにも関わらず知らなかったのは不思議である。(私自身のTV離れかも)演歌が下火になると入れ替わるように出てきたのは不幸でもあるがライバルなしのオンリーワンの活躍とか。
 11日から始る名古屋場所のこともあり、「一本刀土俵入り」(原曲は三波春夫)を繰り返し聞いた。

 島津亜矢ちゃんの歌に元気をもらってさあやるぞ。
 もらい物が多い中でまず賞味期限切れの食品を捨てることにした。1年以上経過したものは中身を取り出して捨てて袋は資源ごみにと分別する。取り置きしてあった空箱も全部捨てた。空き瓶、空き缶など何袋かができた。もらい物の中で日持ちがするはずの海苔、しいたけ、かつお削り節、お菓子など結局手をつけることもなく捨てることになった。もったいないと思ってもいつしか時間が経過すれば風味、品質が落ちて食べられなくなる。
 キッチンの油汚れ落とし、家具、食器の整理整頓、ほぼ半日、昼食抜きで捨てた。残るは本の整理と衣料品で着なくなったものの処分がある。

 会社でも言えるが当座買いが一番無駄が無い。要るときに要るだけを買うのである。昨日かった稲盛さんの『実学ー会計がわからんで経営ができるか』にも同じことが書いてある。

 しかし中々理想どおりには行かない。不合理なこともまた人間ゆえである。

 一段落して再びUチューブの島津亜矢に聞き入った。「無法松の一生」、「哀愁列車」「岸壁の母」「ああ、上野駅」。ライブに行きたくなった。

鈴鹿・釈迦ヶ岳を巡る谷と尾根(沢始め)2010年07月11日

 本当は5月の予定だった沢はじめが今日になった。同行者と日程がうまくかみ合わなかった。2ヶ月近い遅れである。
 今日は50%の確率で降雨があるとの予報である。雨も何のそのである。午前2時起き、4時にW君宅に回った。登山口5時30分であったが30分の遅刻にF君も笑って許してくれた。
 6時過ぎ、林道のチエーンをまたいで先へ行くが一昨年の9月の集中豪雨の爪あとが残っていた。もはや相当修復するのだろうが谷の荒れようは痛ましい限り。補修で付け替えられた山道を拾いながら八風中峠を目指す。途中で分岐する。万緑の自然林が素晴らしい。
 中峠は変わらぬ姿で迎えてくれた。絶えず風が吹き抜けてゆく。ここから滋賀県側へ下る。山道は荒れ気味であるのは致し方ない。それに追い討ちをかけるように新しい林道が工事中であった。鈴鹿国定公園で保護をする一方でありながら滋賀県造林公社が何かと理由をつけて自然破壊に手を貸す。皆伐したあとはほとんど荒れる。ツメカリ谷などを昔を知るものには愕然とする光景であった。
 林道から再び沢に下って山道を拾って赤坂谷への出合いまでくだった。幸い下流部では安定していた。出合いで簡単な腹ごしらえをしてハーネスをつけて準備。急斜面の谷に大きな岩が乱雑に重なるゴーロ地帯を抜けると岩盤を切り裂いたような核心部が展開し始める。少し落ち込んでいたW君も飛ばし気味に登攀していく。
 花崗岩特有の明るい渓相と沢シューズのフエルトのグリップ力もしっかりして気持ちのよい沢登りを堪能した。核心を抜けると平和な穏やかな高原の中のせせらぎに近い渓相に変わる。ここからは山頂を目指すのみである。降雨しきりとなり、山道に上がる。旧造林公社の小屋跡を確認。今は崩壊して屋根が落ちた無残な姿である。あの新しい林道はもうしかするとここまで伸ばす積もりだろうか。
 沢は時間がかかるので山道と沢を交互に登る。釈迦ヶ岳の少し南辺りに突き上げて登山道に出た。山頂へは12時半ころ。雨の中ではくつろぐこともできないが計画は半ば達成した。次は下降であるがW君の当初の案ではキャンプ場近くまで大きく南へ下る。段木経由は既知なので中間の794mの独立標高点のある尾根を下った。濃霧の中の下降は難しいが古い赤テープもあって助かった。沢の完全装備があるのでどこからでも北へ下れば本流に出合う。しかし、そうしたこともなく忠実に辿った。どんぴしゃで車道に出た。車まではすぐであった。
 無難に沢始めを終えて全員に達成感と今年も一期一会の沢を共にする誓いを話すことができた。

民主党後退2010年07月12日

 参院選で民主党が議席を減らして後退した。新聞では消費税10%を唐突に打ち出したことが敗因と分析している。
 その通りだろう。まずは公務員改革、公務員給与の削減、国会議員数の削減などこれまで誰もがやりたくない人事をやることの方を先決することである。消費税増税はいわば公務員の生活保護なのだ。自分の身を削ってまで第四の富裕層といわれる公務員を保護するいわれは無いはず。低収入者が高給取りを支えるなんて馬鹿なことはない。
 国の財政がもたない、というが重税国家はいずれつぶれる。鎌倉幕府の破綻は防人の生活保障が原因だったというではないか。自民党は建設業界、輸出業界の生活保障(大企業優先政策)で巨額の国債を乱発してきた。そのつけが溜まっている。現在でも法人税減税をうたい、自動車、家電に補助金まで出してメーカーを保護している。おまけに年収一億円以上の経営者が結構いることに驚かされる。特に一億円以上の年収をとる経営者のいる自動車会社には補助金は不要だろう。
 現在の企業はドライなものである。昔は人を大量に雇用するということで大企業を優遇することに違和感は無かった。今も大量に雇用することに違いは無いが政府に依存しすぎだ。その上で若い人の長期雇用をしない時勢に同調してしまっている。
 民主党政権はまだ1年にもならない、という意見もある。今は自民党政権の尻拭いをしている最中ではないか。鳩山前首相の甘さ、菅首相の未熟さには失望させられるがさりとて自民党に託するだけの人材がいるのだろうか。居ないなー。谷垣さんは同じ山やとして人間的な信頼はするが自分で登山を計画し実行していくリーダータイプではなさそうだ。弁護士という職業柄からも参謀タイプではないか、と思う。民主党政権の実力を見るのは5年はいる。安定政権と見れば優秀な人材も志願してくるだろう。ただそんなに待てないのも事実。混迷の時代の様相が深まる。

梅雨の渓吟!2010年07月14日

夏草に埋もれん造林小屋跡
鳴る前に起きて旅立つ明易し

水飛沫浴びつつ梅雨の渓歩き

敢然と飛瀑にむかふ沢登り

荒梅雨ややらねばならぬ沢始め

黒南風や沢旅人の峠越へ

万緑や八風峠の道しるべ

山歩き一日汗のかき通し

閑古鳥今年も山を忘れめや

ホトトギス近江鈴鹿の山深し

夏草に隠そうべしや小屋無残

梅雨寒し誰一人居ぬ釈迦ヶ岳

日銀の政策2010年07月14日

デフレは高級取りの日銀マンにはびくともしない。

日銀が資金供給をしないことは高橋洋一、渡辺善美も本やブログなどで指摘している。デフレ脱却は日銀の政策にかかっている。

日銀は戦後のハイパーインフレの再現を恐れる。

そこでみんなの党は日銀法の改正を含めたデフレ脱却法案を掲げる。民主党と連立しないので可決の見込みは無い。亡国に向かうという緊急の事態なのでアジェンダで合意を図ると見られる。

国債を増発しての財政出動はもう限界にきている。国債の償還を国債で借り換えし、利息も国債という。自転車操業の様相。

財務省を始め公務員の天下り先には膨大な税金が供給されている。

公務員給与決定の人事権は公務員自身が握っている。

領収書を操作して取引先にお金をプールしている。地方自治体から国家まで不正がまかりとおる世界である。この前も名大教授の不正が明らかになった。

消費増税の前にやることがある、と主張したみんなの党は躍進して存在感が増した。

名古屋市長の河村たかしの10%減税が重みを増してきた。市議や公務員が自主的に減収をすることはない。減税のためには知恵を出すということだ。ましてや名大教授のような不正はもうやりたくてもできないだろう。恒久減税ということが法律を立法せずして公務員改革を推し進めることになる。

減税するとサービスが低下するというが自治体が財政破綻したらサービス低下どころか大幅カットされるだろう。昼食にしか利用しない給食設備の凍結、ゴミ収集の制限、区役所の統廃合、市民病院の閉鎖、市立大学の閉鎖などが考えられる。

私たちは快適な生活を求めすぎたかも知れない。そのために公的なサービスも拡大した。民間なら淘汰されるが公はそうはいかない。少し不便な生活に戻すことも考えねば。

山岳雑誌『山と渓谷』8月号を読む2010年07月15日

 15日発売。1000円也。今月号の特集は雲の平と黒部源流である。長い間、一日の違いで参加を見送ってきた雲の平周辺の山歩きである。一応立山から笠ヶ岳までの稜線は歩いているが雲の平が中々行けそうで行けなかったのだ。
 それが昨年は折立から雲の平を経由して読売新道を歩いて奥黒部湖に下った。積年の思いを果たした。なおかつ上ノ廊下を薬師沢出合いまでは果たした。縦走も沢登りもと欲張ったが達成感のある年になった。今でも夢ではないかと思う。
 今年は続きで黒部源流を溯りたい。そして昨年夏濃霧で見送った鷲羽岳登頂を果たそう。加えて観光沢登りとやゆされるが赤木沢も遡行したい。そうした情報が満載の雑誌になっている。
 7月下旬には足慣らしに薬師岳往復登山を予定。生の情報も仕入れたい。8月下旬の沢本番に備えることになる。
 それ以外にも高天原温泉、赤牛沢、岩苔小谷などの最奥の渓もある。中々行けないところである。ここは晩夏、初秋がいいかも知れない。
 このような目標があると小さな沢登りを重ねて体作りをしていかねばならないと思う。この前の沢始めではぼてぼての体に戻ってしまったことを痛感したからだ。体重を3kgは落としたい。ビール断ちが一番効果がありそうだがこの時期は無理だ。せめてカロリーOFFの第三のビールでも代用するかな。

登山における低体温症の恐さ2010年07月16日

 昨年夏、トムラウシ山で8人が亡くなった。今日で一年が経過した。死因は低体温症と報告されている。生き残った参加者は上着を重ねたり、ちびちび食べたりして体温低下を防いでいたからこれは知恵が生きたことであろう。不運にも亡くなった方にはお悔やみ申し上げる。

 低体温症になると無意識になり寒さも感じなくなってかえって上着を脱いだり発狂したりするようだ。映画『八甲田山』でのシーンを思い出す。
 低体温症は山岳遭難の結果である。異常な気象、北海道は本州と緯度的に標高1500mはプラスするくらいに匹敵する。だからトムラウシ山は本州の日本アルプス並みの気温になると考えられる。
 昨年の雲の平縦走を思い出す。薬師沢小屋を出発して雲の平山荘までは大した疲労もなかったが雨、濃霧と寒さで一休み入れてコーヒータイムにした。30分は休んだだろうか。ストーブを囲んでゆっくり休んだ。
 その後徐々に高さを上げていって鷲羽岳は断念したが水晶小屋へは風の中を無難に着くことができた。ここでも小屋のストーブがありがたかった。後で感想を聞くとあの休憩タイムはとてもよかったという。単なる時間ロスではなく体力の温存に役立ったのである。

 先を急がず、寒さを考慮したことは今でもよかったと思う。これもトムラウシ山の事故の直後でもあったからだ。北アルプスなら有人の小屋でもてなしてもらえるが北海道ではリーダーの判断がすべてである。
 「山と渓谷」8月号のP170からP175に当事者のアミューズ社のガイドのインタビューが掲載されている。
インタビュアーは羽根田治氏
 Aガイド 当時38歳 サブガイドの立場で語る
 Bガイド 当時61歳で死亡
 Cガイド 当時32歳
一読してみて驚いたのは長丁場にも関わらず事前のミーティングは事務的な範囲で留まり、充分されてないことである。ガイド同士、たとえ一部でも参加者を交えて説明会を開いているものと思っていたがないようだ。
 ガイド間の統制がない。参加者は山の怖さを知らされていない。登山について責任者がいない。一応Bガイドが古株で年長者でもあるが経験はなかった。
 このにわか体制では登山の中止、停滞など自信を持って指示はできなかっただろう。ガイドの雇用された身分が悲しい。

 代謝の少ない高齢者から順に低体温症になるようだ。

ガイド「この寒さじゃ疲労凍死するかも知れない。ビバークの準備をしよう」「分かりました。参加者にも重ね着を指示します。飴、お菓子など食べるように促しましょう」「食欲のなくならないうちに体力を温存しましょう」・・・・・とはならなかったのだ。

 所属する山岳会で中高年隊員で編成した海外遠征で登山中に急遽ビバークを指示するとパニックになると聞いた。古くから山岳会でならした隊長はびくとしないが中高年から始めた登山者は快適さ、安全性などが保障されないと不満もでるのだろう。
 そんな話を聞いてからリーダー級の人のビバーク訓練に微力を尽くしている。そして焚き火である。
 暖かい衣料、充分な食料と水、そして焚き火ができれば恐がることはない。山ではなによりも落ち着くことである。落ち着けば正しい判断に導かれるし、的確な知恵も出る。

日銀の政策を占う2010年07月17日

 アメリカの株価が日経平均に並んで大幅に下げている。日本は3連休前で買いが入らないこともあるが円高大きく進んだことが原因だろう。
 このままでは休み明けの日経平均は暴落が避けられない気がする。19日のアメリカ市場が持ち直せばいいが・・・・・。
 
 日銀はどんな手を打つのだろうか。
 
円売りドル買い?もうそれはないように思う。アメリカでは金融を制限する法案が成立した。かつてのような良くも悪くも活発なトレードは期待できない。

 そこで

売り払った円を市場から買い戻さずに放置すること。いわゆる非不胎化介入と呼ばれるもの。インフレ政策である。円高の原因は消去法的に中国が円を買って日本国債を購入していることがある。金もよく上がったが円も上がる。何かと不安もあるが安心して買えるのは日本国債しかないのだろう。これでは長期金利も上がらない。

 すると何が起きるのだろうか。

非不胎化によるじゃぶじゃぶの国内金融環境では金投資、持ち直しつつある日本株式への投資などが考えられる。

 日銀が非不胎化政策をとるかどうか注目される。これこそ「みんなの党」の渡辺党首が主張する方向である。天の邪鬼といわれる日銀マンだから素直にとるわけはないので日銀法改正を迫りながらその方向へ行くかな。

 手を打たなければ世界的な大暴落が待つ。