映画「東京物語」のこと2009年08月01日

 今日明日もぱっとしない天気で白山行きが流れた。午前中はC社で雑用を済ます。栄の丸善で物色するが買う本なし。沢登り用の衣類も各店舗を回り、物色してみたが専用の衣類はないに等しい。ポリ素材ならユニクロのものでも良い感じ。そりゃそうだろう。ネオプレン素材もやや重い感じで山には向かない。川通しならいいが。
 午後新聞を読む。朝日新聞の日曜版に映画「東京物語」のエピソードがかなり長い文章で綴られていた。文を読んで尾道へ行って見たい気になる。今行ってもなにも面影はないだろうが・・・。
 確かに東山千栄子扮する老妻が死んでからの子供達の反応は緩やかな家族崩壊を描いて感動する。畳み掛けるようなシーンが連続して特に長女役の杉村春子は「お父さんが先だったら・・・」とか形見分けの話まで持ち出してウエットな場面なのにドライな感情をさらけ出してそこまで言うか、と思わせる。その演技たるや流石である。
 文のテーマは原節子扮する次男の嫁と笠智衆扮する舅との会話である。深い背景があることを知った。小津映画にはただ見ているだけでも面白いが隠された意図が随所にあることを教えてくれる。それを知ると尚興味が増す。
 夕刻になって遠くから花火の音が聞こえたがこの曇り空では花火は見えず仕舞い。

    雲厚く音のみ聞こゆ遠花火       拙作

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