続・雪崩遭難2008年02月05日

 栂池スキー場で起きた雪崩遭難の事故で重体で入院中だったもう一人の学生も亡くなった。最悪の結果である。両親もさぞや無念であろう。将来性のある若い人の死はことさら残念に思う。
 事故を引き起こした指導員については「郷に入りては郷に従え」の教訓どおりである。地元の人の教えや指示は絶対守らねばならない。再発防止を望みたい。
 先年福井県の大長山で起きた関西学院大ワンゲル部の遭難騒ぎも地元の登山者のアドバイスを無視した結果だった。都会に住む人間は自然の恐さを知らない。自然への恐れが欲しいものである。
 また広島の恐羅漢スキー場の7人のボーダーたちの遭難騒ぎも全員無事帰還した。ボーダーに適した雪の斜面を追って行く内に迷って帰れなくなったらしい。「獲物を追う猟師山を見ず」である。だが廃屋を見つけてビバークしたのは中々の見識である。自衛隊まで出動したこの遭難騒ぎ、7人がもしも凍死にでもなれば大騒ぎになったであろう。
 以上、過去の山岳遭難を振り返ると良い指導者が不足していると思う。体力養成、登山技術優先の考えが目立つ。遭難回避、進退の適否の判断力を培うための教育プログラムが開発されねばならない。