謹賀新年2022年01月01日

 明けましておめでとうございます。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新しき年の初めの初春の今日降る雪のいや重け吉事 大伴家持2022年01月01日

 雪こそ降っていないが新年のすがすがしい気分を味わう良い和歌である。今朝は初晴れともいうべき快晴である。猿投山もくっきりと良く見えている。
 遠望すると里山の彼方には雪山が頭を見せている。猿投山の左肩には恵那山が見える。真北には南か西側に凄絶な懸崖の露わな雪山が見えるが同定ができない。

「サヨナラ」ダケガ人生ダ 井伏鱒二(訳文)2022年01月02日

 元日は寒い朝だった。お昼頃、マンションのドアに磁石で付ける国旗を掲げた。何となく淑気がただよう気がする。1Fに降りて年賀状を受け取る。約30枚位はある。今回は年内に投函する時間がなく返信の形になる。丸の内の事務所に移動する。
 三の丸の南に路駐。愛知県護国神社に初詣を済ます。心なしか参拝客は少ない。手水場は開放されていたが昨年は感染防止のために閉鎖されていた気がする。
 かがり火を過ぎて拝殿の奥深くまで行くと少しばかりの行列があった。お賽銭を用意して参拝する。これでやっと新年の気分がしてくる。
 事務所までは徒歩で行く。三の丸の外堀のテニスコート近くでは共産党系の人らが困窮者が年越しするためのテントができていた。色んな事情で職場を失い、生活するおカネにも不自由な人らがいる。一時的だが炊き出しはありがたいだろう。
 事務所のボックスを見ると年賀状は儀礼的なところから2枚あっただけだった。事業主らも新年をことほぐ気分になれないのであろう。個人の年賀状の返信のみ住所印を押し、全員一言だけ書いて投函した。元日の仕事はこれで済んだ。
 名簿を見ると死亡により削除する人も多くなった。友人知人が見る見る減ってゆく感じである。これが人生であろう。

http://ogikubo-bunshi.a.la9.jp/toku-kanshu.html

 勧 酒  (于武陵)    (書き下し文)  酒をすすむ 

勧君金屈巵         君きみに勧すすむ 金屈巵きんくつし
満酌不須辞         満酌まんしゃく 辞じするを須もちいず
花発多風雨         花はな発ひらけば 風雨ふうう多おおし
人生足別離         人生じんせい 別離べつり足たる

          和訳(直訳)  
君に この金色の大きな杯を勧める 
なみなみと注いだこの酒 遠慮はしないでくれ
花が咲くと 雨が降ったり風が吹いたりするものだ 
人生に 別離はつきものだよ

         (井伏鱒二の訳)
コノサカヅキヲ受ケテクレ
 ドウゾナミナミツガシテオクレ
 ハナニアラシノタトヘモアルゾ
 「サヨナラ」ダケガ人生ダ

気象遭難多発2022年01月03日

 年末寒波で日本海側を中心に豪雪に見舞われた。そうとは知らずに山に出かけた登山者やキャンパーらが豪雪で身動きできなくなり遭難が多発した。中でも氷ノ山の山懐でキャンプするために四駆車で入山したが25日の夜来の降雪で山中に閉じ込められる結果になった。5人の内4人が自力で下山し途中で救助された。1人は2日になって車内に居たものの死亡していたという悲惨な結果になった。
 その他、八ヶ岳などの有名山岳でも多い。北アルプス、中央アルプス、南アルプスでは遭難の報は聞こえてこない。自粛するパーティが多かったのだろう。但し、年末年始の下山はまだこれからだ。油断はできない。
 今シーズンの降雪はどうやら兵庫県や福井県若狭地方に偏っている傾向がある。地元でもめったにない大雪という。気象に意外性はあるものである。
 さて明日から仕事始めになる。コロナ禍から癒えつつある。そろそろと胎動を始める日本経済である。

年賀状・・・人生無常2022年01月04日

 元日は30枚以上受け取ったが、3日に自宅で受け取ったのは2枚だけだった。丸の内事務所は元日は2枚だけでしかもビジネス本位だった。4日に行くと10枚以上あったので結局15枚くらいは返信を書いた。残ったのは50枚中5枚なので45枚の返信になる。
 特筆するのは80歳以上の父方母方の叔父叔母がゼロになった。おそらく老人施設にでも入居したのだろうか。すでに亡くなった叔父叔母は従兄弟の世代に代わったのだ。新たに甥と姪から来信した。赤ちゃんが2歳間近になり可愛い盛りになってきた。
 山岳の友人関係もほとんどが高齢で死亡した。昨年の年賀状ではもうこれでお仕舞と書いてあったがその人も昨年2月に亡くなった。気力を振り絞って書いた後に気力が尽きたのだろう。今年も88歳の女性からこれでお仕舞と書いた年賀状が1枚あった。
 書く気力がなくなる、年賀状を辞める、すると音信不通となり本人は生きる気力をも失うのではないか。
 今日も宛名と住所、一言だけは自筆で書いた。そして投函して肩の荷を下ろした気分になった。いつまで続けられるだろう。

蛇峠山スキー登山2022年01月05日

 予定通り6時出発。朝食、買い物のロスで現地出発は9時20分ごろになった。Pの標高1187mあり、藤原岳の山頂と同じですので寒い寒い。
いつもは車で馬の背まで上がりそこから小一時間程度ですが、今日は積雪があるのでワカン代わりにスキー登山を試みました。
 車道から離れ別荘地を登ります。足跡はしっかりあって踏み固められているのでラッセルはない。馬の背に登ると景色が広がった。下って車道をそのまま行くルートと尾根への登山道に分岐します。もちろん車道を行きます。積雪は約30㎝くらい。吹き溜まりでも40㎝程度。風が強いところはセメントが出ている。
 ふうふう言いながらパノラマ台へ。御嶽山、木曽駒、乗鞍岳、槍穂高連峰、八ヶ岳と信濃富士らしい蓼科山。仙丈ヶ岳、甲斐駒から白根三山、荒川三山、赤石岳、聖岳、光岳まで白い巨峰のオンパレードでした。
 一旦下って登り返すと山頂ですが、余り良くないが、奥三河の山なみ、三河湾と思われる光の反射が見えた。素晴らしい展望に満足して下山開始。ある程度まで下ってシールをはがす。板に残った糊をスプレーでそぎ落とす。そろそろと滑り出すと快調で滑走できた。登りは3時間強なのに下りは58分でした。

治部坂高原の詩2022年01月06日

 昨日はあれだけ晴れたのに今朝はもう猿投山も冬雲に隠れてしまった。雪も降っている。それでも蛇峠山のあの展望を写真を見ながら反芻するかのように楽しんでいる。
 ふと思い出したのは昭和17年に青木書店から刊行された尾崎喜八の詩集『高原詩抄』の『美ヶ原熔岩台地』の詩である。

 登りついて不意に開けた眼前の風景に               
 しばらくは世界の天井が抜けたかと思う              
 やがて一歩を踏みこんで岩にまたがりながら            
 此の高さにおける此の広がりの把握に尚もくるしむ         
 無制限な おおどかな                      
 荒っぽくて 新鮮な                       
 此の風景の情緒はただ身にしみるように本源的で          
 尋常の尺度にはまるで桁がはずれている
 秋が雲の砲煙をどんどん上げて                  
 空は青と白との目も覚めるだんだら                
 物見石の準平原から和田峠の方へ                 
 一羽の鷲が流れ矢のように落ちていった 
以上

 蛇峠山のパノラマ台に
 登りついて不意に開けた眼前の風景に
 伊那谷ってこんなにも開豁な谷だったのか
 曾遊の山々にあいさつを送った
 南北120kmにわたる赤石山脈の白い巨峰の並ぶ様に驚き
 赤石岳と聖岳の間の未踏の兎岳が気になる
 木曽駒は一つのまとまった大山塊に見える
 ここからは空木岳も前衛峰の1つじゃないか
 伊那谷の奥座敷に富士山型の山は蓼科山だ
 そして尾崎喜八の詩心を刺激した美ヶ原
 御嶽山も乗鞍岳も名脇役に徹しているかに見える
 恵那山は治部坂峠の向こうに大川入山、恩田大川入山を
 従えて三角錐の頭をすこし出している
 西からのドーム型の山容に見慣れた目には新鮮である
 
 スキー板を外すのももどかしく、
 ザックからカメラを出して撮りまくった
 景色の奴隷になったかのように

 ここはまぎれもなく信州の山
 今年初めてのスキー登山でした。

靴の修繕①2022年01月07日

ある程度減った方が補修材がはまりやすい
 今日も寒い一日だった。午前中は雑務、午後から喫茶店へ行く。その足で丸の内の事務所へ移動。残り少ない灯油缶を満タンと差し替える。
 昨年末に遠方の市役所に請求しておいた戸籍謄本がやっと届いた。12月27日投函で3日はかかる。発行後、送り返されるのに昨日なら今日は法務局へ提出できたが、連休明けになった。
 帰宅後はこれまで捨てられなかった靴の修繕を仕上げた。アマゾンでかかとの減りを補修するゴム片を買い、接着剤でかかとに張り付けて木ネジで止める。たったそれだけで一足が蘇える。補修材の厚みは4mm、6mm、8mmある。大体右足が減りやすいので6mmか8mmを当て左足は4mmか6mmに使い分けてみた。
 全部で10足あり、かかとを見るとみなかたべりしている。そのまま放置してあったものをこの際、全部修繕した。別の一足は靴の面全体の張替えにするがまだ補修材が届かない。補修材4個、2足分で1320円と接着剤、木ネジ代がいるが一個辺り350円位。大型スーパーに店を出しているところに頼むと仕上がりはきれいだが一足1500円から2000円はする。コスパが良い。

靴の修繕②2022年01月08日

 朝からきれいに晴れた。遠くには白い山が頭だけ見える。

 片減りした靴のかかとを後ろから見るとこうなる。素人仕事でも結構きれいに補修できている。次々履きつぶしていこう。

 車のオイル交換でも3日経過したらエンジンに力が出るようになった。長距離を走ったためにシリンダーの回転が滑らかになったのだろう。またバッテリーも掛りが悪かったが良くなった。

 体の手入れも大事だ。歯でも目でも何事もメンテナンスであろう。5日のスキーのお陰で体の節々が痛かったが今はかえって細かいことにも気が付いて雑務がはかどる。脳内の血液循環まで良くなるのだろう。
 スキー板とビンディングは約5kg、スキーブーツも約5kgで合計10kgの足枷をつけるようなものだ。その上にザックも5kgから8kgはある。体重が77kgなので全部で95kg位の重さである。そんな荷重をかけながらのスポーツなのでほぼ全身運動になる。普段曲げない体も否応なく曲げるから可動範囲が広まる。やはりスポーツはいい。

連休とは知らず2022年01月09日

 今朝は少し起きるのが遅く8時半になった。しまった、資源ごみを出す日だったか、と共有スペースのベランダから覗こうとしたら、隣のおばさんが今日は日曜日ですよ、と言われて気が付いた。そうだ、8日(土)から10日(月)までは三連休なのである。というわけで部屋に戻った。
 感覚が狂うほど休みが多くなった。こちらは毎日が休みのようなものだからすでに狂ってしまっている。
 但し、10日は夜は岳連のWEBミーティングで会議がある。11日(火)からは怒涛の仕事が再開される。早朝は市内ホテルで同窓会の七草がゆを食う会がある。その後、市外に出て重要な仕事を再開する。これで打ち止めになると良いが・・・。12日は山岳会の例会だが、例年は新年会としていたが今回も見送った。
 目白押しのスケジュールを毎日確認しないとぼうっと過ごしそうである。