詐欺みたいな・・・2021年08月18日

 携帯電話が鳴った。出ると事務所からの転送だ。内容は大阪市の横文字会社で、「あなたの事務所の集客に利用してくれ」という営業だった。毎月4万円を払って、その会社のホームページにアクセスして相続手続きを希望する顧客の情報を案内するという。うまい話に思えるが、知らない会社の集客がどれほどのものかはまったく不透明である。
 相続に関してなら弁護士か司法書士へアクセスすることであろう。毎月4万円は軽くはない。10万円以上の売上につながればペイするが、・・・。
 以前にも似たような会社がわざわざ来て、ぜひ説明させてくれというので聞いてやったが相手にとって有利な話ばかりであった。この会社も以前に話を持ち込んできた会社も自社のリスクはゼロ。丁重にお断りした。

 利他ということである。

「自利と利他。自利とは、自己の修行により得た功徳を自分だけが受けとることをいい、利他とは、自己の利益のためでなく、他の人々の救済のために尽くすことをいう。この両者を完全に両立させた状態に至ることを、大乗仏教の理想とする。」
 その会社だけが儲かる仕組みは容易に参加者を得られないだろう。せめて月1回は保証するというなら別である。

 一方でこんな実験結果も出た。
「予想されていなかったことは、参加者のうち多数派が、非利己的なプレイヤーとプレイしたくないと答えたことだ。その理由は、「あの人のせいで自分が悪く見える」とか、あの人はルール違反をしているというものだった。利己的でないプレイヤーに、何か裏の目的があると疑う参加者もいた。」
 これはちょうど名古屋市長の河村たかし氏の行動にも一脈通じる。河村氏は自利を求めず、退職金辞退、毎月の報酬を制限し年収800万という。
 立派なことだが、他の市議には嫌味に思える。年間1600万円から800万円に減収、今は1455万円に戻したが、再び800万円を提案するが反対多数になった。お前だけいい子になるな、というわけだ。

 世の中は自利でも他利でも難しい。利他も強制すると過労死につながりかねない。立派なトップの掛け声でまとまるのはいいが、陰で被害者がでている事例はある。