近江湖北・行市山から三方ヶ岳ミニ縦走2021年07月18日

 梅雨明けのこんな暑い時期に600m級の低山歩きはないだろう。左様、標高の高い亜高山帯が良いnああと思いながらも、雨で流れた5月初めの計画にこだわり、万緑に染まる湖北の山歩きを挙行した。
 行市山は毛受兄弟の墓から登った。案内板によると愛知県春日井市の出だ。尾張旭市とも書いてある。

 詳細は「毛受氏」に拠られたい。
http://www2.harimaya.com/sengoku/html/menzyu_k.html

 獣除けのゲートから登山道に入るといきなりの急登で始まる。山麓から遠望してなだらかな山容の通り、すぐ緩やかになる。アップダウンを繰り返しながら登頂した。南側が伐採されて余呉の山郷が見える。見えるのは良いが、カンカン照りなので日陰が欲しい。
 三方ヶ岳へは目印まで少し戻る。踏み跡はあるが心もとない。ルートを外さないように要所では地形図、GPSを確認した。さすがに福井滋賀の県境であるばかりでなく、日本中央分水嶺だ、少ないがブナもある。
 県境は一旦福井側の源流に食い込む林道に下り、再び尾根に取り付く。新しい林道に出てしまったので終点まで歩いて、尾根に戻って進む。△588mのコブから三方ヶ岳へ県境通りに踏み跡があり、ヤマップの赤線通りのルートは回避した。あっけなく三方ヶ岳に登頂。縦走の目的は果たした。
 下山ルートは少し戻って、三方ヶ岳の東のコブ(東三方と命名)から塩津への尾根にとる。踏み跡程度の路が続く。下りこそ、ルートを外さないようにGPSのチェックが必要だ。ヤマップの真価はこれだ。中間地点にある四等三角点は尾根が平らで、やや低い所に埋設されるから分かりにくい。倒木に隠れていたのを発見した。
 最後の下りも尾根が広がり、GPSの出番が頻繁になる。地形図にある赤線には大抵は赤テープなどのマーキングがあるものだが、最後は無くなった。獣道をたどり、地形上の弱点を探りながら廃林道に下れた。もう安心。林道も確り、歩いて、最後は獣避けのゲートを通過。
 塩津の山郷の集福寺に着いた。疲れもあり下塩津神社参拝はパス。雪が深いであろう集福寺の山郷を離れると国道8号だ。大型トラックなどクルマやバイクが激しく往来している。
 近江塩津駅までは約1km15分の道のりだ。16:07の発車まで、いくらも待ち時間はなく、冷たい飲み物で渇きを癒した。一駅先の余呉駅まではいくつものトンネルを抜けた。空間に湖が広がるともう余呉駅だ。
 毛受兄弟の墓までは約5kmあり、Wさんに予めデポした自転車でクルマの回収に行ってもらった。こうして美しい庭園のような湖北の山旅を堪能した。誰にも会わず、自分たちだけの山、あ、ニホンシカの子供がいたか。今度はどんな計画を立てるか。「早もせかるる次の山かな」