恋せずは 人は心もなからまし 物のあはれも これよりぞしる 藤原俊成2021年06月19日

令和3年度 宣長十講 
             宣長の本箱

 幼い頃から、本を読むことが何よりも面白かった。先生に師事し、きちんと勉強するわけでもなく、なにか目標を立てるでもなく、手に入る本はなんでも読んだ。

 宣長は、自らのもの学びの原点を「読書」だといいます。
 『源氏物語』を読めば、これ以上の物語はないと感激。江戸前期の契沖が記した注釈書には、これまでにはない実証的な学問の世界が拡がっており、独学する宣長の指針となりました。賀茂真淵先生と出会い、「『古事記』を読みたいなら、まずは『万葉集』だね」とアドバイスを受ければ、真淵先生とみっちり『万葉集』の勉強を続けながら、『古事記』を読んでいく。
 宣長の書き込みだらけの『万葉集』は、膨大なデータバンクのようです。『古事記伝』を書いたような人だから、やっぱり宣長は『古事記』派でしょ?と思いきや、『日本書紀』だって誰より丹念に読んでいます。
 宣長の研究対象は、自分の時代まで伝わってきた、古典文学の数々。本との出会いの数だけ受けた恩恵を、今度は自分の研究成果を出版する、という形で後世に伝えていきます。
「本棚を見ると、その人がわかる」といいますが、では、宣長さんはどうでしょう?
 先人たちのものから自著まで、たくさん詰まった鈴屋の本箱から、宣長の学問や考え方、性質をのぞき見る全7 講です。

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  やまと、もろこし、いにしへ、今、ゆくさきにも、
                たぐふべきふみはあらじとぞおぼゆる

  この物語と並ぶほどの本はどこにもないし、これからもきっと出てこないだろう――。
                    (『源氏物語玉の小櫛』宣長著 巻2)
 これが、江戸時代の国学者・本居宣長(1730-1801)の源氏物語評。
 親族間で和歌を贈答する家庭に育ち、和歌を好んだ孤独な青年は、20 歳頃、『源氏物語』 と出会います。貴族の雅やかな源氏世界は、たちまち、宣長を魅了しました。
 京都での医学修業時代には、「紫式部や清少納言の活躍した一条院の時代が眼前に浮か んでくるようだ……」とぼんやり京都御所を眺め、源氏世界へ飛び込んだかのような京の 都を満喫。28 歳で医者となり松阪へ帰ると、松阪の人々に請われ、医者のかたわら、『源氏』の講釈をするようになります。
 そんなある日、人から、こんな質問を受けました。

 藤原俊成の和歌

「恋せずは 人は心もなからまし 物のあはれも これよりぞしる」

という歌の「物のあはれ」とは何だろうか。

 「もののあはれ」という言葉自体は、今までにも出会ってきたが、改めて聞かれると、どうも上手く説明出来ない。ここから、宣長と「もののあはれ」の歩みが本格化しました。
 『古事記』研究もしたいけれど、『源氏』も手放しきれない――そんな宣長の姿勢は師・賀茂真淵も呆れるほど。
 「もののあはれ」って何だ? 『源氏物語』を好色への戒めの本だ、なんていう人がいるけれど、そんな考え方ではこの物語の真意は見えない。そして、殿様まで魅了した、40年にもわたる宣長の源氏講釈。
 「もののあはれ」は「ヤバい」こと? ちょっと危ない魅力が潜む「もののあはれ」、『源氏物語』の世界を、宣長を通じてご紹介いたします。

 会  期   6月8日(火)~ 9月5日(日)
 展示総数   79 種100 点 ※内、国重要文化財49 点 (変更あり)

 ●展示説明会
  6 月19 日(土) 7 月17 日(土)  ※いずれも11:00 より(無料)

・・・今日は雨の中、伊勢路を走って松坂城址の本居宣長記念館へ行ってきた。小学校5年位の時に、母親に連れられて行った。あの頃は町中にあった。今日で3回目の訪問になる。山室山のオクツキにも行った。から4回になる。
 今日は学芸員による展示品の説明会だった。深い学識が無いと理解が進まない。ざっと見ただけでは行ってきただけに終わる。今日はちょっとだけかじった気になった。
 説明会は11時からで、その前に小津安二郎の青春館を引き継いだ歴史民俗資料館を見学した。

      【小津安二郎青春館の閉館について】
平成14年12月に開館した小津安二郎青春館でございますが、令和2年12月28日(月)をもちまして閉館することとなりました。
閉館に伴い、「松阪市立歴史民俗資料館 (三重県松阪市殿町1539番地)」に映画監督小津安二郎に関する常設展示を新設し、令和3年4月3日(土)にリニューアルオープンいたします。

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