I先輩からの手紙受信2021年06月01日

 5/29に受贈した銘菓の送り主のI先輩から改めて手紙が来た。というより、宅配便に挿入し忘れたみたいだ。S先輩の記事に関連した話である。Sさんは深田久弥と親交があった。SとIと深田久弥の書いた本をめぐる海外の山の写真についてのエピソードであり貴重な内容だった。いずれ、S先輩にかかる余話として一文をしたためたい。
 高齢のI先輩は拙文を「追憶の情一入のものがあり、何度も読み返しています」そうな。海外の高峰に挑戦し、夢を実現泉と、アルピニストとして20歳代の血気盛んなころを思い返すのである。
 人生の幸福感は若い頃に打ち込んだ何かがあるとより確信に近いものが得られるのではないだろうか。

行路難、水に在らず、山に在らず、ただ人情反覆の間にあり(白楽大 太行路)2021年06月02日

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2015年5月22日
行路難、水に在らず、山に在らず。ただ人情反覆の間にあり。(白楽天「太行路」)

人生行路の難しさは、山や川の険阻にあるのではない。常に反復する人情の頼りなき点にあるのだ。

原文
http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/shi4_08/rs429.htm

太行の路(みち) 夫婦に借(か)りて以て君臣の終(を)へざるを諷(ふう)する也

太行の路は 能(よ)く車を摧(くだ)くも,

若(も)し 人の心を比すれば 是れ 坦途(たん と)なり。

巫峽(ふ けふ)の水は 能(よ)く舟を覆(くつが)へすも,

若(も)し 人の心に比すれば 是(こ)れ 安流(あんりう)なり。

人心の好惡(かう を) 苦(はなは)だ 常(つね)ならず,

好めば 毛羽(まう う)を生(しゃう)じ 惡(にく)めば瘡(きず)を生ず。

君が與(ため)に髮を結びて 未だ五載ならざるに,

豈(あに) 期(き)せんや 牛(ぎう)と女(ぢょ)の 參(しん)と商(しゃう)とに爲(な)るを。

古(いにしへ)より稱す 色 衰(おとろ(へれば 相(あ)ひ棄背(き はい)すと,

當時の美人 猶(なほ) 怨悔(ゑんくゎい)す。

何(いか)に 況(いはん)や 如今(じょこん) 鸞鏡(らんきゃう)の中(うち),

妾(せふ)が顏(かんばせ)の未だ改まざるに 君が心 改まる。

君が爲に 衣裳(い しゃう)を熏(くん)ずれば,

君は蘭麝(らんじゃ)を聞(か)ぎで馨香(けいかう)とせず。

君が爲に 容飾(ようしょく)を盛んにすれば,

君は金翠(きんすゐ)を看て 顏色(がんしょく)無しとす。

行路 難なん,

重(かさね)て陳(の)べ難(がた)し。

人 生まれて 婦人の身と作(な)る莫(な)かれ,

百年の苦樂は 他人に由(よ)る。

行路 難なん,

山よりも難(かた)く,

水よりも險(けは)し,

獨(ひとり)り 人間(じんかん)の夫(ふ)と妻(さい)とのみならず,

近代の君臣も亦た 此(か)くの如し。

君 見ずや左納言( さ なふげん),

右納史(う ない し)。

朝(あした)に恩を承(う)け,

暮(くれ)に死を賜(たま)ふ。

行路 難(なん),

水に在(あ)らず,

山に在(あ)らず。

只(ただ) 人情 反覆(はんぷく)の間(かん)に在り。

春山の遭難とその後の報道2021年06月03日

5/23 70歳男性 武奈ヶ岳 行方不明
5/23 69歳男性 京丸山  行方不明
5/1  67歳男性 野伏ヶ岳 行方不明
4/2  55歳男性 大無間山 行方不明
 以上は行方不明の報道はあったものの捜索活動が打ち切られたか、されなかったのかが続報がないままになった遭難事故である。実は下山したものの報道を止めている場合もあるから一概に未解決とも言えない。
 行方不明との報道がされて、その後の捜索活動で遺体で発見されたり、何とか命は無事だったりした事故も多々ある。それは解決したのだからまだいいが、本当に行方不明のままというのは残された家族にも負担である。
 会社員であれば、以後は欠勤になる。自己都合による退職扱いになるだろう。住宅ローンのある人は返済もストップ。死亡なら生命保険で完済される仕組みのはずだからすっきりするが、行方不明という場合の扱いはどうなるのか。災害等の行方不明と同じ扱いにしてもらえるなら良いのですが。家を売却して払えるだけ払って残債があると大変だ。

 行方不明の場合は失踪宣告する。7年後に死亡認定される。
https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_06/index.html

  不在者(従来の住所又は居所を去り,容易に戻る見込みのない者)につき,その生死が7年間明らかでないとき(普通失踪),又は戦争,船舶の沈没,震災などの死亡の原因となる危難に遭遇しその危難が去った後その生死が1年間明らかでないとき(危難失踪)は,家庭裁判所は,申立てにより,失踪宣告をすることができます。

 失踪宣告とは,生死不明の者に対して,法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度です。

 不在者の生死が不明になってから7年間が満了したとき(危難失踪の場合は,危難が去ったとき)に死亡したものとみなされ,不在者(失踪者)についての相続が開始されます。また,仮に不在者が婚姻をしていれば,死亡とみなされることにより,婚姻関係が解消します。

 つまり行方不明ということはもの凄く厄介な事態になる。ですから関係者は必死で捜索を続けるが、これも多額の費用が掛かることであり、限度がある。捜索を依頼する側の資金力が決め手になる。楽しいはずの山歩きが、残されたものを不幸のどん底に突き落とす。

明日は梅雨晴れか2021年06月04日

 天気予報を見ると明日は梅雨晴れになりそうだ。

 午後、窓から猿投山方面を眺めると雨雲の中にお隠れになったままである。梅雨らしい一日である。天白川もたちまち泥ににごり梅雨出水になっている。

 晴れたら近場の山に行ってみるか。

 コロナワクチンもメディアはいろいろあることないこと報じてきたが、接種が進めば、感染そのものが劇的に減る。感染しても手早く対応できると期待する。7月一杯で高齢者の接種は終わるらしい。8月からの五輪に何とか間に合うだろう。世の中は景気の気次第なので、総悲観から総楽観へがらっと変わるだろう。
 それまではぐずぐず梅雨のような憂鬱な世相が続く。

夏タイヤに交換2021年06月05日

 今日は予報では名古屋は梅雨晴れだが、湖北は曇りになっている。これは日本海に低気圧が2つ居座る影響であろう。「北陸は雲が広がりやすい」との概況が出ている通りである。蒸し暑い日々が続く。
 そうなると体中の血流が良くなるせいか、雑用ははかどる。晴れ間を利用して敷布団、掛布団、夏布団を干した。家ダニの住処になっているはずである。
 やっと夏タイヤに交換を済ませた。せっかく買った油圧フロアジャッキだがそれ自体が重くて、使う気分も重い。但し、備品のジャッキよりは労力は圧倒的にはかどる。疲れもそんなにひどくはない。買った甲斐はある。燃費もよくなると期待する。且つ、降雨時のブレーキ制動距離が伸びるのを防止できる。

腹も身の内2021年06月06日

 昨夜から深夜にかけて嘔吐に見舞われた。便器に吐くだけ吐いた。一段落したその後も枕元にゴミ袋を備えた。少しむせ返るのでまた少し吐いたら治まった。
 原因は不明だが、多分、冷凍ごはんを冷蔵庫内で解凍した後、別の調理で味付けしたままパックしておいたものを食べたからだろう。変な色やにおいもないから大丈夫と思ったがこの時期を考えると廃棄すべきであった。
 今日は天気も悪く、お出かけはせず、終日体をいたわった。嘔吐は忘れたころにやることがある。老人になった今は誤嚥性肺炎を発症することもあるので注意しなきゃ。
 腹も身の内という言葉が身にしみる。胃袋はゴミ箱ではない、もったいないという意識を捨てねばなるまい。これから初冬までは造り置きを控えねば。

普通の食事に2021年06月07日

 6/6は終日空腹にした。夕方に大き目の餡の入った和菓子を食べてみたら入った。空腹だけにより美味しく感じた。
 今朝は松屋の朝定食を食べたら美味しく食べられた。内臓はもう正常化したみたいだ。中食は遅めになり、から揚げ、かつ丼を食う。夕方にはから揚げの残りをつまみに缶ビールを飲んだ。
 みぞおちがまだ少し痛む。嘔吐で激しく筋肉が収縮したせいだろう。これは咳と同じで、異物を排泄する自然な体の機能である。咳も止めては行けないように嘔吐も出すだけ出した方が良いのだろうと思う。
 夕方には山岳会ルームに行き、編集会議に出た。支部報をもらい、Sさんに手紙をしたためて同封し、送付した。Iさんにもはがきをしたためた。あれからもう60年の歳月が流れた。そうするうちに関係者の寿命が迫ってくる。できる限り書き残しておきたい。これから次の原稿に取り掛かる。

岳人列伝の原稿脱稿2021年06月08日

 高木泰夫氏のミニ評伝を書き上げた。今西によってヤブ山に開眼し、奥美濃のヤブ山登山にのめり込んでいった登山愛好家だった。85歳で亡くなった。
 ぎふ百山の執筆でも知られ、文脈から分かるようになった。漢詩文脈独特の硬さと韻を踏む心地よさがあったと思う。白居易の漢詩を愛していたようだった。

コロナワクチン第1回目の予約2021年06月09日

 6/8、名古屋市の接種会場に予約を試みたが、7月末でもダメだった。全会場にアクセスするわけにもいかない。ホテルの予約みたいにやれんかな、と思った。
 封筒に書いてある名古屋市福祉局へ電話したら、名古屋空港会場が空いているとのことで、6/15に予約ができた。天白区だけで人口18万人もいるので、足元の医療機関に一斉に予約が入れば、7月末まであっという間に埋まったのでしょうね。
 藤田医科大は予約が一杯という。名古屋空港は小牧市民云々の情報はあった。名古屋市民は行けないのかと思った。県営空港なので愛知県民ならどこの住まいでも良いらしい。
 予約状況を可視化してもらうとすぐ対応したですがね。でもやりたくないな。これまでのインフルエンザの予防接種でもやったことなく生きてこれた。しかし、この新型コロナのパンデミックというやつは質が悪い。抵抗力を付けて乗り切りたい。

川井靖元写真展『岳・信仰・民』2021年06月10日

 ヒマラヤ山脈の名峰の中には、山岳信仰の聖地として地域住民より崇め奉られている山が多い。内陸の高所山岳地域には人を容易に寄せ付けない厳しい険峻(けんしゅん)な高い岩峰があり、強力で敬虔(けいけん)な山岳信仰の場が出来、特異な山岳文化が育まれた。
 さらに歴史的には東西からの宗教布教との融合なども起き、少しずつ進化している。世界最大のヒマラヤ山脈のネパール、中国の国境線を挟んで北側にあるチョモランマ峰、南側にあるマナスル峰、西側にあるカイラス峰。その高所山岳と信仰、地域住民について紹介する展示です。
 川井 靖元 (かわい やすもと)
1937年、東京都千代田区神田生まれ。東京工業大学卒業後、東京ガス入社。
1976年、山岳雑誌『岳人』写真年度賞受賞。以降、山岳写真クラブ代表やクラブツーリズム講師等を経て、2017年より日本山岳写真協会・副会長。個展開催、山岳雑誌、写真雑誌等へは執筆多数。
写真集は『山からのメッセージ』など多数出版。
日本山岳写真協会 評議員・副会長。東京工業大学写真研究部 顧問。
日本山岳会・日本写真協会・山岳写真同人四季・日本中国友好写真協会 会員。

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 6/9、拝見してきました。JACの会員でしたので結構話がはずみ長居させてもらいました。マナスルは名古屋市の中世古直子さんが、世界の女性で初めて登頂した記念碑的な山です。観光登山者の眼差しを超えた佳作ばかりでした。
 登山家の立ち位置で撮影するのと写真家の立ち位置の違いを感じました。テーブルにおいてあったヤマケイ4月号に川合氏の写真が掲載されていたんです。私も独立峰の特集に恵那山と乗鞍岳を書かせてもらったので見覚えのある雑誌だった。そこから山やさん同士の話になり、名刺交換してきました。