老いの身で行方の知れぬ茸採り 拙作2020年11月04日

 昨日11/3は10/25に勝手知ったる山の松茸採りに行ったまま帰らざる人の捜索に協力した。山城の廃墟、奥山田も廃田となり杉が植えられた。小さな山なのですぐに発見されるだろうとの楽観は打ち消された。
 この山に精通しているはずなのだが山は広く深く、人の知らない部分はあるということだ。家族を残して忽然と消えた老人の足跡は分かっているのにつかめなかった。昔から獲物を追う猟師山を見ず、という。知っているようで知らないのが精通者というものである。
 父不見山という山名がある。由来は
http://www7a.biglobe.ne.jp/~n-baba/s-tetemiezuyama.html
にある。
「それにしても不思議な山名である。父不見と書いて「ててみず」「ててみえじ(ず)」「ててめーじ」等呼ぶ。この山にはいくつかの伝説がある。何れも、「父が見えない」と云う山名に由来する物語である。
 
  (1)昔、中平の寺僧が子供を捨てて逃げ、後を追った子供がこの山
    で父を見失った。(埼玉大百科事典    埼玉新聞社)
  (2)神流川を挟んで北側の桐ノ城にすむ武将の妻子が、戦いに出か
    けた父をいつ帰るのかと眺めていた方向にあった山である。 
              (群馬県百科事典 上毛新聞社)
  (3)平将門が戦死し、その子がまだ見ぬ父を慕って嘆いたと云う伝
    説による。(角川日本地名大辞典)」
 昔から猟師、茸採り、鉱山師など山に入った人は多かったから下山できない人も多かったであろう。マタギ、木地師、木こりなどは短期間でも場所を定めるから余程のことがないと帰れないことはなさそうだ。

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ヒント:芙蓉峰の別名があります。

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