冠雪の富士を眺めし菜畑山 拙作2019年12月08日

 12/7の夜は年次晩餐会だった。せっかく上京して手ぶらで帰名することはない。どこか関東の山をと物色した。9/28には小倉美咲ちゃんの捜索で来たことがある道志村経由だと神奈川県を通過して渋滞にはまる心配はない。宿は府中市にあるのでむしろ山梨県経由に好都合な位置になる。
 デニーズで朝食後は多摩ニュータウンを通り抜けた。府中市は欅の黄葉だったが多摩は銀杏の並木の黄葉が真っ盛りだった。ナビはR413へと導いてくれる。ところが山間部に入ってすぐの青根で通行止めと分かった。一旦戻って県道518号に入り、山越えで道志村へ戻った。
 とりあえず道の駅{どうし}まで行く。登山の服装に着替えた。トイレの近くで9/21に行方不明になった小倉美咲ちゃんの両親がビラ配りしていた。私も9/28には捜索にきましたとご挨拶した。残念ながらまだ何ら手掛かりがない。激励の言葉がけするしかない。ひょっとすると誘拐かも知れず、それだと生存の可能性もある。希望を失わずにと激励するほかない。
 今日は帰りがけの駄賃に菜畑山(読みはなばたけうら)に登ってみたかった。山梨百名山の一つ。帰りがけだから本格的な登りではないことが条件であり、往復1時間もあれば頂上を踏める山である。道の駅から少し下り、山家の奥へ急坂の車道を上る。狭いので小型車が有利だ。カーブもタイトで小型でも切り返した。終点に電波のアンテナがあり車道はこれの管理のためだろう。ここまで車が入れれば1080mに達する。山頂は1283mなので比高200mほどだ。しかし、いきなり胸を突く急登である。
 道志川右岸側に鳥の胸山(読みはとんのむねやま)があるが等高線が詰まっているので急登の意味であろう。大町市の鳩峰も松本市のハト峰も等高線が詰まっている。急登のことを胸を突くと表現する。胸突き八丁ともいう。菜畑はどんな意味か、沢の名前から由来ともいう。なばたけ沢のウラすなわち高いところの意味か。
 直線的な尾根の登りは途中でジグザグに登山道が作り直されていた。これで傾斜が和らぐ。雑木の尾根を喘ぐと山頂だ。カヤトの少し平なところ。かつてはここにもアンテナがあったのか、コンクリの礎石がありイスもある。ここからは富士山が良く見えるが今は逆光でテラテラ光っている。夜になるとアイスバーンになる。
 縦横に縦走路があり道標もある。またいつしか民宿にでも泊まって白い富士山を眺めつつの縦走も良いなと思う。今日は登りは本格的ではないがちょっとした道志村の山の味を知った。
 下山すると気になって居た燃料計メーターがガクッと減っているそうなので山中湖村経由から都留市経由に変更してGSに急いだ。都留市へは峠道を下りきったところにGSがあり満タンにできた。
 帰路はR139から富士山の西麓の県道71号に走り富士宮市、富士市と南下。R1のバイパスに入り、清水ICから東名で帰名した。夜10時過ぎたが、忘年会良し、山良しのまあまあ満足な2日の旅だった。