存分に空焼かせたり秋の嶺 山口誓子2019年11月07日

2冊の中央右寄りは御在所山、左の鋭峰は鎌ヶ岳
 昨日は冬並みに寒かった。風邪を引きそうになった。日中は夏の服のままであったが夕方からの定例会には一旦自宅に帰って冬服に着替えた。とっくりの薄手のセーター、ウールのジャケット、厚手の繊維のズボンで固めるとちょっと暖かくなった。私もすでに老人なので若いころのようなわけにはいかない。自覚はあるが・・・。
 今日も猿投山ははっきり見えるがやや霞んでいる。冬霞である。恵那山方向は白い雲が沸いているから冬型の気圧配置が変わって緩んだのだろう。小春日和の季節が恋しい。

 さて掲題の俳句は鈴鹿山脈の夕焼けを彷彿させる。誓子は四日市市の海辺付近に住んでいた。戦前に患い戦後は療養のためだった。あそこからは鈴鹿山脈が良く見えるだろう。特に空気が乾燥した今時は夕焼けが映える。詠んだ時期も今頃と思う。誓子には慰めであり、やがてはその御在所岳に登頂するまでに健康を回復してゆく。
 いかにも誓子らしいのは空焼かせたり、と把握したところ。実はこの風景は日本山岳会東海支部で編纂した『東海・北陸200秀山』上下の表紙になった。上下で一枚の写真になるので上下ともお買いください、というメッセージが込められている。2009年中日新聞社から発刊したからもう10年になる。

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